『鎌倉殿の13人』第19回「果たせぬ凱旋」(2022年5月15日放送 NHK BSP 18:00-18:45 総合20:00-20:45)
頼朝(大泉洋)とて義経(菅田将暉)が平家討伐に果たした役割を評価し、兄弟手を取り合って新しい世の中を作っていきたいと考えていた。しかし、義経も義経で兄を100%信じることができない。そのような心の隙に後白河法皇(西田敏行)もつけ込み、源行家(杉本哲太)がそれに輪をかける。範頼(迫田孝也)が仲介してくれればまだ収まっていた可能性があったかもしれないが、いまだ壇ノ浦で律儀に宝剣を探している。
大江広元は義経を受領にすることを提案。頼朝はそれを受け義経を伊予守に任じることで検非違使をやめさせ鎌倉に呼び戻すことを画策するが、後白河は慣例を破って検非違使に任じたまま義経を伊予守に任官。義経がそれを断り切れずにしたがったことが頼朝の勘気に触れた。頼朝は義経が後白河の傀儡になることをもっとも懸念していたからだ。
ところで確か平安時代までは国司の任を引き継ぐことを受領と言ったのが、だんだんその役職そのものの名称になっていった。ドラマでは静(石橋静河)や武蔵坊弁慶(佳久創*)が「伊予国ってどこ?」「四国に行くの?」みたいなことを視聴者に代わって聞いていたが、もちろん任官されても当地に赴任することはない。代わりに領地を治めたのが代官である目代である。
あと今回は京にいた三善康信(小林隆)が鎌倉に呼ばれて、問注所執事に就任。大江広元が政所別当になるなどだんだんと鎌倉幕府もその内容が充実してきた。主人公の義時(小栗旬)は、京へ上って日本一の大天狗と呼ばれた後白河に圧力をかける。ただ、頼朝・義経兄弟は後白河に振り回される形でいよいよ決裂。東北に落ち延びようとする義経であったが……。
注)弁慶役の佳久創のお父さんは元プロ野球選手の郭源治さん。自身も元ラガーマンとしてトヨタヴェルブリッツでプレーした経験があるとのこと。弁慶の立ち往生はあるのか?