うしろめたい感情の解き方
うしろめたい感情が心のストレスを作る
自分の感情「認識」と「傾聴」を妨げる大きな原因は、自分の感情に対する「許可・受容」スキルが低いことにあります。
「許可・受容」スキルが低いというのは逆に言えば、「禁止・否定」を無意識にしているということになります。これはひとことで言うと、自分の感情にうしろめたさを感じているということになるんです。
だからこそ、自分の気持ちに気づいたとしても、それを素直に出すことをためらってしまったり、我慢してしまい不満になる。そしてそういう状態は精神的に結構なストレスを生みます。
いつも感情が湧くたびに心に負荷がかかっている状態なので、知らないうちにとっても心が疲れてしまうんです。
ただ、ここで多くの人がハマってしまうパターンというのは、
感情を抑える
感情のマネジメント
感情のコントロール
をしようとして、感情を殺していくというものです。
ですが自然に湧いてくるものを消そうとするのは相当なエネルギーを使うので、途中で折れてしまう。うつなどの病気はこういった流れで発症することが多いとぼくは考えています。
感情をうしろめたいと感じているとき、うしろめたいと感じているのは思考であって、問題なのは感情ではありません。
例えば朝目が覚めます。
会社に行きたくない
だるい
疲れた
憂鬱
と感じたとして、この時に同時に心が苦しくなる人というのは、こう感じていること自体をうしろめたく思ってしまう人です。
そうでなければ、
行きたくない
だるい
疲れた
憂鬱
と言いながら会社に行って仕事量を調整してもらったり、もしくは普通に休めるんだと思います。
つまり、なにかの感情が湧いたときに、前者の人はそれをうしろめたいものと感じて、押し殺して無理をするからさらに疲れるばかりか、心にも余計に負荷がかかっているという状態になってしまう。逆に、後者の人は感情に素直になってそれを生活にいかせています。
これが感情スキル低めの人と高めの人の違いになります。
「そう感じていい」から始めよう
感情ケアの習慣を続けていると、徐々に自分の感情にフォーカスが当たるようになるので、良くも悪くも自分の感情を認識することが多くなるのですが、ここまできたら次は、湧いてきた感情に許可を出す練習をしていきましょう。
具体的には、例えば仕事でミスしてしまったとします。すごく落ち込んで凹んでしまったとします。
そのときこの「凹んでしまった」自分に、「そう感じていいよ!」と声をかけてあげるんです。
「いいよいいよ!そう感じていいよ!」
「どう感じるのも、自由だよ!」
など、実際に呟いてみるのもおすすめです。
これをするだけで、心の重しがけっこう外れるんです。
無意識に感情を抑えたりしているとき、グッと体に力が入ったり眉間にシワが寄ったり表情が硬ったりするものですが、それが緩むのも、ぜひ一緒に感じてみてください。
このように、自分が認識した感情に即座に「許可」を出す練習をしていくことで、どんどん自分の感情に対して受容的な態度になっていきます。
感情に受容的ということは、過度に否定も肯定もしないという状態になるので、フラットな状態に近いイメージです。
感情に対してネガティブなイメージを持っている人は、ぜひまずはここを目指してみてください。
感情認識 → 感情許可 → 感情受容
の流れです。
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