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マクロを学ぶ(ミクロではなく) 其の2
昨今、円ドル為替相場が激しい動きをしています。
これについて、最近のメディアでは日本の金利をあげようという雰囲気の記事が多く散見されます。
事実、米国のCPIが高止まりしており、インフレ率が目標の2%には、まだ遠い状況です。
日米の金利差が広がれば円安が起こり、日米の金利差が縮まれば円高になる。当たり前の流れです。しかしここで気にしないといけない事は為替は基本世界のマーケットの中で値動きするもの、中央銀行や国が操作するものではないというのが建前です。
(もちろん為替介入が起こり得ます)
そして資本主義の中で生きている我々は以下の事を
知っておく必要があります。
<国際金融のトリレンマ:Impossible Trinity>
① 資本自由化(資本取引の自由)
② 固定相場制(為替の安定<硬直化>)
③ 独立した金融政策(金融政策の自由)
資本主義社会において上記3つを同時に叶える事は不可能で、このうち2つを選択をして国の運営を行なっていくという事。
日本は①と③を現在実施している状態。もしここで②を実施するとなると①と③、どちらかを犠牲にするしかないです。
そもそも日本は資本主義で為替においてマーケットが自由に決めている世界(変動相場制)にいます。となると必然的に①と③を軸に国を運営していく流れになります。
もちろん、行き過ぎた為替変動については各国が為替介入を行います。
そして財務省は為替介入においては本当にプロフェッショナルですw
(すごいテクニックだと思います。過去30年近くのデフレ期の増税においては許し難いですが。。。)
何かを成し遂げるために何かを犠牲にする。
国際金融のトリレンマ(Impossible Trinity)、知っておいて損はないですね。これも経済をマクロで見る視点として重要な要素になります。