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56歳退職記念ヨーロッパひとり旅20 ウィーンの宿はお化け屋敷!
いよいよ旅も終盤。今日はクラクフを出発し、ウィーンへ向かう。手段はオーストリア航空の飛行機。荷物は大分軽くなったスーツケースとバックパック、無難にBoltという配車アプリでクラクフの空港まで向かうことにした。アプリは使うのは2回目でとても簡単な操作で行先の空港を選択すると、「運転手が見つかりました。」と秒で表示される。待つこと3分、ベンツが颯爽とやってきた。
念のため、「エアポート プリーズ!」というと運転手さんは「イエッサー」と私の大きくて軽いスーツケースをトランクに載せてくれた。
日本ではまだ、ライドシェアは認められていない。タクシーアプリもあるらしいが、ライドシェアを使うと通常のタクシーの半額程度で利用できる。とてもありがたいシステムだ。いろんなしがらみがあるのは分かるが早く日本に導入されることを期待する。環境さえ整えれば、観光産業の発展に寄与するだろう。大都市だけではなく地方へ外国人観光客の流入も増えると思う。
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空港へは余裕をもって到着できた。シェンゲン協定があるにせよポーランド→オーストリアと国をまたぐフライトなので3時間前には空港へ着いておきたい。
しかし、実際はヨーロッパの国の移動は国内線のような感じで、チェックインカウンターはまだ空いてなく、自動化された荷物の預け入れも利用できない。
インフォメーションで確認すると「あと、1時間まて!」と言われた。
空港のカフェで500円のコーラを買い、外のテラス席でカロリーメイトで朝食をとる。外のテラス席は喫煙もOKだ。
まるで国内線のように2時間前にやっとチェックインカウンターが開いた。紙のチケットはなくスマホに送られて来たQRコードがチケットだ。
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沖止の飛行機までバスで移動し、階段で乗り込み、およそ1時間、あっと言う間に再びウィーンへ到着した。Googleマップ通りに電車に乗り、2駅目、トラムを2度乗り換えて今日のウィーンの宿の最寄りの駅にたどり着いた。
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駅の名前はウィーン第一墓地前となっている。周りを見渡すと、お墓屋さんやお墓に飾る花屋さん駅前には屋台も数件出店しており、お墓参りに来るついでに一杯飲むスタイルらしい。
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どおりで安いはずだ。今日から2泊は激安のアパートメントホテルを予約した。Googleマップで見つけた場所は、エントランスがべニア板で出来ており、英語でとても悪い言葉が書いてある。
「ハロー」と言いながら中に入るが外壁は廃墟だ。廃墟には洗濯ものが干してあり小さな子供がサッカーをして1人遊んでいる。中では夫婦喧嘩らしい怒鳴り声が聞こえる。
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そこはトリップ.comで予約した外観とは大違いでまさかここが今晩の宿とは思えず外に出て、それから1時間ゴロゴロと付近を探し回るが、あるのは墓地と墓石の店ばかりだ。まさかの場所が今晩の宿だった。2度ほど電話したがドイツ語で何を言っているのかわからない。
こちらは英語、相手の女性はドイツ語で全く会話にならない。自分の名前をいうとやっと携帯を持ったまま先ほどの廃墟から女性がパジャマ姿で出てきた。
今晩、私が宿泊するアパートメントホテルは廃墟のホラーハウスだったのだ。
しかし。中に入ると外観とは大違いの大きな清潔で綺麗なベット、バスタブ、キッチン、ソファーと内装は広くてすべて整っていた。しかしヨーロッパでは珍しいべニア板の木造建築なので部屋の中は正直いって寒い。
しかし、私の実家も隙間だらけの古い家なのでこの程度なら何てことない。外観は別として2日間なんとか過ごせそうだ。
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