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56歳退職記念ヨーロッパひとり旅17 自分の居場所はそこだけではない。
2024年10月26日、クラクフ最終日、明日はウィーンへ出発する。
今回のこのヨーロッパひとり旅を経緯を話そうと思う。
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7月までサラリーマンをしていて、監査部から過去のシステムの導入の件であらぬ疑いをかけられた。彼らはどんなポイントが欲しかったのか?
およそ2か月弱の自宅待機と取り調べを受けた。管理職だった私の過去の書類をすべて調べ上げ、結局、システム導入の件の彼らの思っていたであろう疑義の証拠は出てこなかった。一番、つらかったのはこれまでお世話になったベンダーさん達に迷惑をかけたことだ。面目丸つぶれで合わせる顔がない。退職を決意した一番の理由だ。
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上司にそのことを伝えると、あと3か月は調査をするという。
彼らはなんの手柄がほしいのか?単なる東京地検特捜部のような感覚なのか?私にはまったく理解できない。
その後さすがに人間不信となりメンタルを正常な状態に保つのが難しい状態になり、退職届を提出することにしたのだ。(提出後、自動的に2週間で退職できる)
すると監査部主導で慌てて私の懲戒委員会を開き、システム導入で支払った(12万円)金額の稟議書の不備で降格処分となったことを退職直前に聞いた。
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私は心の平穏を保つためにやりたいことを思い切ってやろうと妻に今回のヨーロッパ旅を相談した。妻からは快く「いってらっしゃい」と言ってもらえた。
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クラクフ最終日、これまでこの旅で出会った人たちと話をしたりしているうちに心の平穏が少し保たれたようだ。7月からの3か月半は思考が完全に止まっていた。妻や家族には本当に助けられた。まずは狭い箱の中から飛び出すのだ。
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その決断はとても良かったと思う。店が忙しすぎて私の送迎に来なかったレンタカー会社のスタッフ、旅先で出会った飲んだくれのスペイン人、アウシュヴィッで出会った韓国人大学生、私の友人であり、最初の英語の先生のポーランド人のオルガ、宿の近くのイタリヤ人夫婦、イスラエルのバックパックの青年、この旅に関わってくれたすべての人に感謝している。
特にアウシュビッツで出会った韓国人の学生には帰りのバスの中で話し込んだ。日本は世界で一番成功した国家社会主義国と言われているらしい。なんとなく腑に落ちる。
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日本も生きにくいが韓国も生きにくいと自虐的にお互い語り合い盛り上がった。彼の話ではドイツでもそういった状況になりつつあるらしい。彼はバルト三国に就職して移住することを検討しているらしい。
アウシュビッツ、ビルケナウの当時の環境や社会状況等の歴史を勉強できたことは、財産になった。ナチスドイツのやったことは極端だが、寄り戻るような修正が人間にはあるのではないか?と考えされられる出会いだった。
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もう一人、2018年仙台で知り合い、私に英語を教えてくれたポーランド人のオルガ、今回クラクフで再会し、彼女は私を教会でのクラシックコンサートに連れてってくれた。初めてのクラシックコンサートだったがすごく癒された。彼女は東京大学や東北大学で学び、歴史にも詳しい。
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人生なにが起こるかわからないが、狭い箱の中で悩んでいても何も解決しない。世界は広いし、自分の居場所はそこだけではない。ということを私よりずっと若いオルガに教えてもらった。
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