【24日目】『選べ、もう一度!』(ジンセイのトリセツ)
◆許すために、あきらめるために、選びなおす
今日は
という話です。これは前回までの「許す」「あきらめる」の二つを行うためのツールです。順番としては
選びなおす
↓あきらめる
↓許す
という一連の動作になります。この手順で「許す」という動作ができるようになる、ということです。
繰り返しますが、僕たち自身の人生を「幸せなもの」にするための最強ツールが「許すこと」なんです。この「許すこと」は動作、行動です。では具体的にどう「行動」すればいいか? という話なんですね。そのための準備というか、所作(しょさ)が前回の「あきらめる」と今回の「選びなおす」なんです。
◆具体的に『選びなおす』ための方法論
では「選びなおす」について見ていきますね。
これは自分の周りにあるもの、人間関係や社会的な立場、オカネや持ち物、所有している資産、そういったあらゆるいろいろなものが
判断するためのツールです。まさに前回の「あきらめる」=「明らかに、見極める」ための具体的な動作であると言えます。
上級編で「人生とは『何』か?」という話をかなりしっかりやりました。それが理解できたら、次は「ではその人生を『どう』生きるか?」という話になるはずです。その疑問の答えは「できるだけ幸せを感じながら生きる」、つまり「幸せに生きようとする」ことだと考えられます。前回話したとおり『自分ファースト』でないと、これは達成できませんので、まずは自分のモトあつめをしっかりする必要があるんでしたね。
ですから自分の人生に登場する(してきた)あらゆるものを
という視点で『再検証』しないといけないわけです。これが「選びなおす」という動作です。
最初は、自分の今までのこと、今起こっていることの『すべて』『全部』に対して、ひとつひとつやっていく必要があるんです……膨大な作業です。めちゃくちゃ面倒に思えるかもしれませんね。
でも一通り終わってしまうと、あとは日々起こることを少しずつ「選びなおす」だけですむようになります。今ブームの「断捨離」だと思って頑張ってみましょう。
◆『選べ、もう一度!』選びなおすためのツール
……そうは言っても、急に長年の「習慣」になっていることなどを検証するのは難しいですよね。だって「自分で気がついていない」こともよくあるからです(入門編からさんざん書いていますが)。実はそんなとき助けてくれる『一言ツール』があるんです。それが
です。
この一言を、よく覚えておいてください。これが「選びなおす」ためのツールです。
使い方は簡単です。この言葉の「前」に、選び直したいものを置きます。
派手すぎる服。選べ、もう一度!
履かなくなった靴。選べ、もう一度!
今晩のおかず。選べ、もう一度!
付き合うご近所さん。選べ、もう一度!
友人。選べ、もう一度!
仕事。選べ、もう一度!
役職。選べ、もう一度!
習慣。選べ、もう一度!
宗教。選べ、もう一度!
社会観。選べ、もう一度!
生き方。選べ、もう一度!
実在するものも、概念も、みんなこの一言で「選びなおす」ことができます。
選びなおすときの基準は「自分を幸せにするかどうか」です。必ずこれを念頭に置いてください。『自分ファースト』ですよ!
実はこの言葉はダン・シモンズの小説『エンディミオンの覚醒』に出てくるヒロイン、アイネイアーちゃんの「演説」なんです。彼女は世界一短い演説を作ろうと「伝えたいこと」をたった一言に凝縮してしまうんですが、それがこの
なんです。先程紹介した使い方も、小説に出てきます。
この言葉、本当に優れていますよね。前からお伝えしているように、僕たちは普段『習慣』に任せて、できるだけ「ものを考えないですむように」生きてしまっています。それをひとつひとつ
「選びなおす」
ことが、自分を見つめる出発点だ、ということだと思うんです。このことをよく表している言葉なので、躊躇(ちゅうちょ)なく引用させていただいています。