アケコンを自作したい④
挨拶
果たして今回、どうなるのか。
アケコンを自作したいシリーズの過去記事はこちら
結果
ひとまず写真をみてもらおう。
散々Twitterで騒ぎ、このアケコンで遊ぶ配信もしたので記事を読むであろう大半の人はご存知だと思うが、アケコンと呼べるものは無事に完成した。
なんだかんだで知識収集、機材購入、パーツ作成、組み立てまでほぼ独力で出来た。この手の工作初心者としては中々感慨深いものがある。
前回の続きから作業を反省点含め振り返ろうと思う。
型紙作成
アケコンにボタンやレバーを嵌めるには、穴を開ける必要がある。
当たり前だが、穴を開ける位置も決める必要がある。
ここは是非とも既存のアケコンと同じような配置にしたいところだが、手持ちのアケコンからわざわざ寸法を図る必要はない。
型紙という便利なものがある。
型紙選び
今回はHORIのサイトにあるものを使った。
ボタンの配置が『へ』の字型であり、スタートボタンが右上にあるのが最高だ。アストロだのブラストだのと言った歴史を感じる配置で、このテンプレートを公開しているHORIには大変感謝である。
A3で印刷して使えというような記載があるが、PNG形式でDLしそのままA4用紙に印刷したところ、ボタンのサイズもしっかり直径30mmと24mmで印刷された。神だ。
ところで、【アケコン、天板、型紙】で調べるとこのようなサイトも出てくる。
https://akecon.games/pages/template
色々な天板のテンプレがありとても便利だ。
しかし、こちらのデータはPSD(Photoshopの拡張子)になっている。
これを開けるソフトがあればいいが、ない場合はフリーソフトが必要になり、態々DLするのは面倒だ。
なおこのサイトが公開しているテンプレはイラストを加えた天板を発注できるサービス用と見受けられ、そう見るとPSD拡張子なのはむしろ親切であると思う。
つまり面倒だと思うのは自身の使い方の問題なだけだ。
テンプレートは、探せば他にもあると思う。
好みのものを探すのも、オリジナルのものを作るのも自作アケコンの醍醐味だろう。
穴位置決め
型紙を決め、印刷をする。
まずはそれぞれの円の中心を導き出す。テンプレートの時点で中心点ぐらい書いてくれれば助かるのだが。
コンパスが家になかった為、3cm角、2.4cmの型紙を作り、対角線を引いておく。
円に目視で接線を直角に交わるように引いてそこに型紙をそわせ、対角線が交わるところが中心になるので、という杜撰なやり方で中心を出した。
いい感じにだと思ったので、土台に印を付け、ウキウキで穴あけ作業に突入した。
穴あけ
マキタのインパクトドライバーと24、30mmのホールソーを準備。
インパクトドライバーがあれば、プラスチックを貫通させるのは容易い。その為、穴あけはそんなに難しい工程ではないが、取り返しがつかなくなる可能性は高い。
ファイルケースを壊してしまっても1500円もしないのだから、気楽に思い切ってやることにする。モノづくりは度胸だ。ほんとか?
破片が飛び散ることは容易に想像できた為、作業場には新聞紙を広めに敷いておく。
いざ穴あけである。
1発目は中央上に開けてみた。ホームボタンの位置である。
以前同じ工具で鉄板(リアルアーケードプロの天板)に穴を開けたことがあるが、その時と比べるとホールソーの通りが良い。軽々と穴が開く。
で、軽々と作業を進めたその結果。
この画像を見て何かおかしい事に気づく人は多いかもしれない。
この時点でかなりの過ちを犯しているだろうなと作業者ですら思ったが、空いた穴は塞がらない。ひとまず作業を続行していく。
次はレバーを止める為のボルトの穴あけだ。
3mmのドリルビットを使って穴を開けたが、手持ちのボルトがうまく通らず。
3.2mmのドリルビットで穴を拡大。出来た穴にネジを無理やり倒した後、ナットを無理矢理倒した。
ドリルビットのサイズとナットの規格は要復習である。
ついにレバーが土台についた。
あとはボタンを嵌めればもうアケコンと呼べるものは出来る。
ボタンは嵌め込み式なので苦戦するところはない。
ついに完成した。と言えれば良かったのだが。
ミスった
これはアケコンを横から見た図である
前述した違和感の内容だが、ボタン部分の穴の間隔が異常に狭かったのだ。
中心点の割り出しが雑だったからだろうか。
ドリルで穴開ける時にズレたからだろうか。
型紙から土台への中心点の書き込みがズレたからだろうか。
正直心当たりがありすぎるのだが、ファイルケースを買わない限り試し直せないので今の段階では直接の原因がどこにあったのかわからない。
穴に対して縁のサイズがあるので、次はそれも考慮したいと思う。
縁まで含めた寸法を調べてみると、33.2φと書いてある。(今更だがφ=mmである)
縁のサイズで型紙を作るのか?
と思ったが、天板自作経験者に聞くと、穴のサイズで印刷したと聴く。
穴道は奥が深い。ほんとか?
次やる時は
きちんと寸法を調べる。書いたあと図る。
土台に書く時ずれないように紙をしっかり固定する
ドリルの中心穴に下穴を開けてズレないようにする
を意識する。
ということでファイルケースを買うまでに寸法だけでも調べようと思ったらいいサイトが出てきた。
https://www.slagcoin.com/joystick/layout.html
動作確認
縁が干渉してボタンに少し角度がついているが、動作上の問題は無い。
配線のテストをしたかったので、そのまま作業続行。
取り敢えず繋いだ。
見る人が見たら雑さに嫌気がさすかもしれない。俺も雑だなとは思うが、箱の中は普段は見えないので気にしていない。
極論、動けばいいのだ。
配線を済ませたら早速動作チェック。
入力が可視化されるJoy to Keyはこういう時にも便利だ。
無事に動いた!
かしめが不安定と思われた数珠繋ぎのGNDが断線していなくて良かった。同時押しも全く問題ない。
そして肝心のメンテ性だが
ご覧の通り、開けたら5秒で即メンテである。
これでレバーガイドを8方向⇄4方向に切り替えるのも容易だし、ボタン配置もファストン端子なので気軽に変えれる。
なんなら基板側のQIコネクタを入れ替えても良い。1ピンにしたのでこちらも容易だ。
余談だが、このツイートが自身にしてはRTが多く、色々な人からいいねを頂いた。少しでも自作アケコン興味を持ってもらえたら何よりだ。
実際に遊んでみた
動作ハードと遊んだゲーム
Switch、PC、基板環境(USBが使えるC-BOX)で動作可能なコントローラーの為、それぞれの環境で遊んだ。
PS4はレガシーコントローラーとして認識されるらしいが未調査である。
・Switch
虫姫さま、テトリスTGM、TAP
・PC
exception、BLUE REVOLVER
・基板環境
ミスタードリラーG、銃武者羅
感想
STG、パズル、アクションゲームと一通りプレイした。
遅延はなく、操作性にも違和感は全くなかった。
レバーガイドの8方向⇄4方向切り替えは想定通り手軽に出来た。
軽さも含め、自分にとって必要な要素を持ったアケコンを作れたと思う。
難点
軽さゆえ、力むとアケコン自体がズレることが多々ある。
底部に滑り止めを付け改善予定。
天板が薄いプラスチックのため、ボタンを押し込むと天板が凹む。
箱の中に、細い丸太を何本か柱として建てることで改善予定。
これらの改善は、天板の出来に納得いくファイルケースの穴あけができたあと行う予定。
次回予告
ファイルケースを買って穴あけリベンジ予定。
次に記事を書くときは納得いく完成度の自作アケコンが出来た時になると思う。
そのときはまた読んでもらえると嬉しい。
それではまた。