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はちみつのゆめ 作戦

巣箱の準備は整った。

分蜂のミツバチを捕獲する間は待ち箱ともいう。


キンリョウヘン

ミツバチは蘭の一種のキンリョウヘンの花の香りが大好きである。待ち箱と同じ場所にキンリョウヘンを置いて、分蜂のミツバチたちが集まりやすくする作戦がある。

ただし、キンリョウヘンは高い。分蜂時期では数千円以上する。また、自分の地域の分蜂時期に合わせて開花させるための、温度管理など生育を調整する腕が必要となる。

養蜂初心者の自分には敷居が高かった。

いろいろ調べると「待ち箱ルアー」という品が販売されていた。

「待ち箱ルアー」はキンリョウヘンの誘引成分を化学的に合成して作られたニホンミツバチの誘引剤だという。使い方が簡単なので、一つ購入した。これはこれで高かったが、、、

また養蜂歴の長い方や、プロの方は自分で誘引剤を調合している方もいる。

もちろん必ずしも誘引剤が必要なわけではない。あくまで捕獲の可能性を上げるために使用する。


蜂球

分蜂のため巣から出た女王蜂を中心とする一群が、枝などに女王蜂を中心に球状に密着する。これを蜂球という。温度が高く温かい。働きバチたちが、カラダを張って作る応急の仮設住居のようなものだ。

次の巣が見つかるまでしか蜂球は作られない。

巣の場所を把握している場合は、近くに板(分蜂群集合板)を設置して、板に作られた蜂球を網袋で捕獲して、準備した巣箱に入れる捕獲方法もある。

近くで野菜づくりをしている方に聞くと、10年ほど前に一度山歩きの途中で、蜂球を見たことがあると言う。ただ年々ミツバチを見る数は少なくなっているとも言っていた、、、

チャンスはきっとあるはずだ。


偵察蜂

蜂球で女王蜂を守っている間、巣の候補を探す偵察の蜂がいる。巣箱の近くに数匹〜数十匹の偵察蜂が飛来していれば、巣の候補となっている可能性が高い。

この待ち箱を住処としてくれるように、祈るだけである。


待ち箱の設置

設置する場所にも工夫が必要となる。直接日光や直接雨があたらず、日中に周囲より気温が低く、地形の一方の面が開けている。などなど、設置する場所には工夫がいる。ミツバチさんたちの過ごしやすい環境を慮るのである。いろいろ調べてみると、適する条件はさまざまである。もちろんあまり待ち箱同士を近くに置いても意味がない。

地形やミツバチの有無などそれぞれの場所や条件に応じて、待ち箱の設置地点を最後は自分で判断することが重要である。

自分なりによいと思えるところに設置した。



はちみつのゆめに王手をかけた。



つづく


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