《夢儚散文12 枠》
「枠」、箱庭療法から考える。
制限なく自由に想像すると言うことは案外難しい。だから箱の中と言う制限、枠があることで人は安心して表現する心理療法。
「枠」、私の世界。
「枠」、地球と言う枠。地球の重力に縛られていることもひとつの枠。国と言う枠、民族と言う枠、宗教と言う枠、家族と言う枠、友達と言う枠、夫婦と言う枠、私と言う枠…
「枠」と言う境界。壁。
壁があると言う安心感。そう言えば猫は箱の中が好き。枠が好き。
「枠」からはみ出ると言うこと。
境界を超える意識、はみ出し者、規格外、限界突破、限定解除、拡張、永遠…
現代の科学の観測結果ではビッグバン以降宇宙は永遠に拡大されるのではと言われている。ただ膨張に伴い宇宙は冷却され、生命は維持することが出来なくなると言う定説がある。その宇宙の終焉のシナリオは「熱的死」と呼ばれている。
宇宙の摂理は「拡張し続けてる枠」であると言うこと。
そして私は宇宙の生命に終焉があるように、寿命と言う熱的死によっていつか冷たくなると言う運命。
仏教的に考える枠からはみ出ると言うことは解脱。
地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天上道という六道の輪廻の枠からはみ出ること。
「道」と「枠」
歩き続けることで世界は拡張していく。
この世界はただの箱庭。
私の「枠」
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