2024年9月にプレイしたゲーム
◆エクスアストリス
プレイ時間16時間/1,500円
未知の世界に触れる旅をするターン制RPG
地球人の調査員「雁」として未知の惑星アリンドを調査していく、スマホ向けの買い切りゲーム。
戦闘はセミリアルタイムのターン制となっていて、これがかなり良かった。ターン制なので攻撃と防御が分かれていてわかりやすい、尚且つ、それぞれのターンはリアルタイムで操作する必要があるのでアクション性も確保されている。ターンとアクションのいいとこどりが上手く出来ていた印象。回避やパリィを成功させ続けるとノーダメージで戦闘を凌げるバランスは思い切ってて良かった。実際に出来るかは置いといて。
一方でストーリーはオリジナル用語&設定マシマシが結構キツくて、話が全然頭に入ってこなかった。さらに全体的に描写・説明不足で、なんか重要な話や衝撃的な展開っぽい時に乗り切れず、キャラクターが勝手に盛り上がってるだけ感が強かった。
それでも世界観の作り込みが凄いし(独自の言語まで作られている)、設定自体は面白かった。最後まで走りきれるぐらいの魅力はある。
なんだかんだ書いたけどこれで1,500円はめちゃくちゃ頑張ってると思う。ソシャゲアレルギーの人間としては、この価格でここまで作り込まれたゲームをスマホ専売の買い切りゲームとして出してくれたという事実だけで評価できる。
◆ローション侍
プレイ時間1時間/235円
ヌルヌルの織田信長が忍者を切りまくるローションアクション
ローションにまみれてるせいで歩けない織田信長が壁を蹴ることで滑って高速移動をして、忍者を切りまくりながら忍者城からの脱出を試みるゲーム。ナニコレ?
今まで美少女とか魔王とか、いろんな信長を見てきたけどローションまみれの信長は初めて見た。可哀想。
タイトルも実際のゲーム内容も全部バカなのに、アクションゲームとして見た時意外と面白いのが意味わからなくて良かった。繰り返しプレイしてると、しっかり考えられたレベルデザインとステージ構成に笑えてくる。敵の配置や攻撃のタイミングとか各ギミックが本当によく出来てる。なんで信長✕ローションなんだよ……。
◆Going Under
プレイ時間11時間/2,050円
無給のインターンとして地下から湧いて出るモンスターを殴り続けるポップなローグライトアクション
ランダム生成のダンジョンにスキルや武器の取捨選択、とシステム的には比較的オーソドックスと思われるローグライト。ただし武器は全て耐久値があるので、壊れるたびにえんぴつやPCなどを拾いながら戦う必要がある。武器を使い潰してどんどん持ち替えていくのが楽しい。何を拾ってどう動くか、の瞬時の判断をずっと求められる感じは結構独特で面白かった。
ポップな雰囲気に反して難易度はやや高め。ドッジロールが微妙に使いにくく、武器やスキルの性能差が激しいのが厳しかった。それでも攻略を進めていくうちに恒久的な体力増加もするし、使い込んだスキルをダンジョンに持ち込めるようになったりするので、頑張ればクリア出来る調整になっている。
世界観がなかなか攻めていて、ブラック気味なベンチャー企業を取り巻く風刺が効いたストーリーが面白かった。相次ぐパワハラにどんどん心が荒んでいく。犬が撫でられなかったらキレてたかもしれない。
厳しい世界観とポップなビジュアルのギャップが独特の雰囲気を生んでいて楽しかった。
◆Her Story
プレイ時間3時間/1,200円
とある男性の行方不明事件の真実を追うサスペンス実写アドベンチャー
行方不明事件に関わっていると思われる女性の断片的な証言映像から得られる単語を検索し、また新たな映像を得てそこからまた検索……というプロセスを繰り返し、事件の真実を探すゲーム。
検索機能はかなり自由度が高く、適当な単語も入れられるのが面白かった。思いがけない単語から新しい情報を得られることもある。楽しい。
集めた情報はプレイヤーが自ら整理しストーリーを構築する必要がある。そして答え合わせは一切ない。己が考えたストーリーこそが答えになるタイプのゲーム。
個人的にはゲーム側から正解が提示されない推理ゲームってどーなの?と思うんだけど、結構面白いことが多いんだよな……Her Storyも面白かった。許せない(?)
ゲームの性質上どうしても盛り上がりに欠けるけど、システムが秀逸&主演の女優さんの演技が素晴らしかったので満足度高し。
◆DR LIVESEY ROM AND DEATH EDITION
プレイ時間1時間/120円
謎ミーム「Dr.Livesey walk」の電子ドラッグシューティング
旧ソ連で作られたアニメ「Treasure Island」に「Why not」という曲を合わせたミームが元ネタのお手軽TPS。このミームについてはさっぱり知らなかったけど、ビジュアルに惹かれて買ってしまった。
↓元ネタミーム
ゲームとしては左クリックを押しながら移動するのみで超単純、内容的には値段相応。ただ、とにかくBGMとビジュアルとゲームのテンポ感の親和性が凄くてなんかずっとやってしまった。
起伏がないし視認性最悪だし色味がきつくて目が死ぬ、下手したらクソゲー一歩手前のゲームなんだけど、とにかく脳への刺激が強くて楽しい。ファンキーでドープなBGMが気持ち良すぎる。
◆Children of the Sun
プレイ時間6時間/1,700円
カルト教団を殲滅するために一発の弾丸で全てをぶち抜くパズルシューター
弾丸が敵に当たるとその地点からさらに別の敵を狙うことが出来る、という独特な跳弾システムを利用し、一筆書きでステージに点在するカルト教団員を殲滅するのが目的のゲーム。
敵の位置を把握し、障害物に当たらないようルートを構築し、それを素早く実行する。今までにないプレイ感覚のシューティングで楽しかった。弾道を無理矢理変えたり変えられたり、主人公と敵の能力が絡み合う中盤以降のステージはなかなかの難易度でやり応えも十分。
そして何よりゲーム全体の陰惨な雰囲気がめちゃくちゃに良い。少女の手にあるのは全てを貫く一発の弾丸と果てない復讐心だけ。やつらには一片の慈悲も救いも必要ない。ただただ暗闇に落ちていくだけのストーリーが心地良い。
じっくり観察と試行錯誤を繰り返して正解のルートを探し出し、弾丸のスピードに乗ってひたすらにカルティストたちを殺戮する、緩急が気持ち良いゲームだった。
◆Subway Midnight
プレイ時間3時間/1,100円
深夜の地下鉄で幽霊たちと戯れるカートゥーンホラー
電車内をひたすらに前に進みながら悪夢のような世界に巻き込まれていくホラーゲーム。
面白かったけど操作性と一部ステージの視認性が悪いのが少し辛かった。地下鉄の雰囲気は抜群に良いが、雰囲気全振りすぎる。
さらに辛いのが1周目はバッドエンド固定。悔しくて気合でグッドエンディング見た。幽霊たちは愛嬌があるし交流も楽しかったし、アニメーションも可愛かったので頑張った価値はあった。
ビジュアルがポップなのであんまり怖くない。なんなら演出にバリエーションがあってメリハリも効いていたので楽しかった。
とにかく雰囲気とビジュアルと演出が最高なので、それらを楽しむものだと思えばめちゃくちゃ良いゲームだと思う。
◆DogDogDog
プレイ時間0.5時間/470円
デカ犬と戯れるふんわりホラーアドベンチャー
犬が人間を襲う謎ホラーゲーム。それ以上に説明しようがないくらい薄い。
ジャンプスケアもデカい音を鳴らしてくるだけ。デカ犬に絡まれて怖楽しい!で押し切ってるゲーム。全体的にかなり大味。
大味なんだけど、犬が健気だし絡まれるのは嬉しいし終盤の切ない雰囲気が良くてなんか満足してしまった。やっぱ犬つえーわ。
見覚えのある作風だなあと思ったら少し前にプレイしたMELLOWOLLEMと同じ開発者さんだった。絵柄めちゃくちゃ好きだ。
◆お結び
プレイ時間4時間/1,280円
生と死の狭間を巡るマルチエンディング和風ホラーアドベンチャー
探索しながら怪異から逃げたり隠れたり、のよくあるタイプのホラーゲーム。アクションも謎解きも難易度は低めでセーブポイントも多いので物語に集中しやすい。ホラー要素もそこまで強くない。
そしてドット絵のビジュアルが素晴らしく、キャラクターたちの表情がころころ変わって楽しい。背景も丁寧に描かれていて見応えがある。
仏教の要素を強く取り入れたストーリー、世界観がとても良かった。日本の生死感をじっくり楽しめる。キャラクターの描写もしっかりしているので3〜4時間でクリア出来る物語なのに感情移入がしやすい。終盤はなかなかくるものがあった。ED5、あまりにもご都合主義じゃねえ??と思ったけどあんなスチル見せられたら文句言えねえよ…………。
OPアニメーションやテーマソングまで用意されていて、世界観の構築に余念がない。丁寧に作られた真摯なゲームだったと思う。
好きなおむすびの具は、鮭。
さいごに
9月のお気に入りはローション侍とChildren of the Sunです。
ローション侍、めちゃくちゃ悩んだけど唯一無二性を評価して入れてしまった。単に設定が突飛なだけじゃなく、プレイヤーを楽しませようという工夫が見えたのが良かった。ローションゲーなのに滑ってなかったのが偉い。
最近勢いで車買い換えてしまったので(マジで全く予定になかった)、節約のためにも勢いでゲーム買うのは控えようと思う……本当に………。
終わり