2024年10月にプレイしたゲーム
◆Dogs Huddled Together
プレイ時間14時間/235円
ほんわか犬&犬&犬敷き詰めパズル
見たまんまただただパズルするだけのゲーム、ではあるんだけどとにかく大量の犬が出てくるので良い。
ピースを持ち上げると「ハッハッハッ」と呼吸音が聞こえるしピースを設置すると鳴いてくれる。しかも声にバリエーションがある!ありがて!
パズルは3種類あり、どれも見た目以上に難易度が高くてやり応えは充分。 難易度調整が出来るので一部ステージは難易度下げさせてもらった、マジ激ムズ。
本当に単純なパズルだけど犬が可愛くて嬉しい。ピースを組み合わせていくうちに、マズルとか耳とか犬の影が見えてくるのが凄く良かった。
◆Mouthwashing
プレイ時間3時間/1,500円
難破した宇宙船に残された5人の旅路を追うサイコホラーアドベンチャー
極限状態に置かれた人間が壊れていく様子を追える、ローポリの一人称視点ホラー。グロ描写も多少あるが、どちらかというとストーリーでメンタルを削ってくるタイプ。
基本的にはお使いを繰り返すのがメインでゲームオーバーもないのでゲームとしての難易度は低い。それでも雰囲気は申し分なく緊張感はしっかりある。
ストーリーは時系列を前後させながら展開されるので多少混乱したが、その煩雑さが面白さに貢献していて演出として見事だった。突飛な場面転換や解釈を必要とするシーンが多いものの、心情に沿っているので飲み込みやすい。理解できた後しっかりと嫌な気持ちになれる。ゲームという媒体を生かした演出も多くて凄い。特に好きなのは後退りしかできないシーン。どうしようもない。
だんだんと壊れていく船員、悪化しかしない状況、楽しい誕生日パーティ、そしてED……全部良かったな………。EDの無力感、徒労感も本当に良い。ゆっくり絶望できる。3時間というあまり長くない時間でこんなに嫌な気持ちになることできるんだな…凄いよ………。
トレーラーを見て惹かれたならオススメ。みんなで嫌な気持ちになろう!Mouthwashing!
◆Squirrel Stepler
プレイ時間2時間/920円
愛しい恋人にリスの死体を張り付けるホラーハンティングシミュレーション
謎の森で謎の儀式をしながら5日間を過ごすハンティングゲーム。プレイヤーがやることは、リスを狩ってその死体をホッチキスで彼女の死体に張り付けて、寝る…………神の降臨を待ちながら。淡々と異常行動を繰り返す不穏さがとても良い。
ハンティング部分はシンプルで難易度低めながらもしっかりゲーム性があって、適当にやってるとなかなか進めなくて面白かった。双頭のリスとかデカリスとか半透明のリスとかリスのバリエーションが豊富なのもポイント高い。
真面目なゲーム性とリスホッチキスという謎儀式のギャップに頭が痛くなる。何をやってるのか何もわからない。何もわからない中、少しずつリスを張り付けるのが楽しくなってきたのが凄く嫌だった。なんか変に愛着も湧いちゃって……リスまみれの死体に…………。
あなたもリスをホッチキスで張り付けてみませんか?
◆はがれがしー
プレイ時間2.5時間/500円
シールを剥がしながら冒険する2Dパズルアクション
シールを剥がすことで地形を変えたり、裏に隠れているアイテムを探したりしながら進むアクションゲーム。
複数のシールの重なり方を変えて道を作ったり、勢いよく剥がして敵を倒したり飛んだり、剥がすだけなのにできることが多くて楽しい。剥がしたシールが戻って来る仕様のおかげで時間制限が生まれて、思っていた以上にしっかりパズルアクションしていて良かった。
「シールを剥がす」ということに重点を置いていて、剥がす時の音や挙動にこだわりが感じられて良い。あまり見ない着眼点で面白かった。
ビジュアルも可愛くてリラックスして遊べる。ボリュームは少ないながらも綺麗にまとまっていて良いゲーム。
◆Grunn
プレイ時間7.5時間/1,500円
全く普通のガーデニング謎解きアドベンチャー
庭師の主人公がとある邸宅の庭の手入れを頑張るゲーム。ただし道具が見当たらないので町中から探してくる必要があって、でもなんか町の様子がおかしくて……?な、ほんのりホラー。緩めのジャンプスケアあり。
庭師のゲームのはずなのになぜか死ぬしなんかループする。ループしながら町中に散りばめられた謎解きを攻略し、限られた時間の中で少しずつ動きを最適化していくのが楽しかった。システムとしてはOuter WildsやMinitに近い。
雰囲気は全体的に不気味だけどグラフィックがポップで色味も鮮やかなのが良い違和感になっていた。草刈りの動作やSEが小気味良くて、システム上何度も草刈りを繰り返すことになるのに全然苦じゃなかった。スピンオフで純粋な庭師ゲーム出してほしくなる程度には楽しかった。
プレイ時間は全エンディング回収、全実績解除にかかった時間。グッドエンド目指すだけなら6時間前後。実績にはガチRTAもあるので歯ごたえもある。
雰囲気良し謎解きも楽しい、値段以上の満足感が得られるゲームだった。
◆Keylocker|Turn Based Cyberpunk Action
プレイ時間25時間/2,300円
サイバーパンクおしゃれターン制リズムRPG
音楽が禁止された世界で抗うハイセンスサイバーパンクRPG。戦闘はターン制で攻撃や防御にリズムゲーム風なQTEを盛り込んだシステム。このQTEがかなりシビアで、難易度ノーマルでも油断してると雑魚戦でもめちゃくちゃ死ぬ。難しかったけど慣れるとテンポよく敵を倒せるようになって楽しかった。リトライが早いのも高評価。
ストーリーは独自の用語や設定が多く理解が難しいが、圧政を敷く権力層サテライトとそれに抗う主人公BOBO率いるバンド、という構図は終始徹底していたので楽しめた。キャラクターたちがみんな魅力的だったし、土星を取り巻く超独特な世界観も面白い。作り込みが凄くて見逃している要素もかなりありそうなので周回したいところ。
そしてバンドの楽曲やBGMがとにかく素晴らしい。ボーカルのPsamathes氏の声が艷やかで、世界観にもBOBOの雰囲気にもマッチしていて良かった。
さらに凄かったのがテキスト。そのへんのオブジェクトにも細かくフレーバーテキストがあって読むのが楽しかった。単に多いだけじゃなくちゃんと面白い。タイヤとかゴミにこんなに話しかけたゲーム初めてだよ…。翻訳のクオリティがとにかく凄い、ずっとキレッキレで楽しかった。
システムもストーリーも癖が強く、まっすぐオススメできるようなタイトルではないけど、刺さる人には確実に刺さるであろうゲーム。少なくとも自分は刺された。
さいごに
10月のお気に入りはMouthwashingとKeylockerです。
Mouthwashingは雰囲気もストーリーもビジュアルもなにもかもが好き。こんなに真摯に嫌な気持ちにさせてくるゲームってあんまりない。
Keylockerも本当に良かった。同開発の前作であるVirgo Versus The Zodiacを長い事積んでるのでちゃんとやりたい。
Squirrel Staplerもかなり好き。「リスまみれの死体」とかもう二度と書くことないだろうな。正直雰囲気だけで押し切ってるゲームだなとも思うんだけど、こういう「このゲームでしかできないであろう体験」をさせてくれるゲームに弱い。
他のゲームもそういうポイントが大なり小なりあって、今回は本当に全部良かった。今年一の大当たり月かもしれない。
終わり