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広報は編集で、編集は広報
今日で2019年も終わり。
「今年やり残したこと」。ありました。
10月にツイートした「広報は編集で編集は広報なのでは」という仮説。
広報⇄編集という流れは、今後必ずくる。というか、もうきてる。この内容でnoteを書こうかどうか迷ってるっ。 https://t.co/WmRW4XR8fN
— 瀬川由絵 segawa yukie @ウエディングパーク (@meijimumu) October 19, 2019
出口が見えてきたので、まとめます!
きっかけは、オウンドメディアの立ち上げ
そもそもこの仮説を持つようになったのは、約3年ほど前から。結婚の今と未来を考えるメディア「結婚あした研究所」を立ち上げようという構想を練っていた時の事でした。
もともと、広報業務に携わる前に少しだけ編集&執筆のお仕事もしていたので、広報がオウンドメディアを立ち上げることに全く違和感はなく。
2017年9月にOPENし、著名人をはじめ、様々な方に取材。その中で、社員にスポットをあてた記事もいくつか企画しました。
通常であれば、広報がメディアへ「こんな社員がいるので、ぜひ取材してください!」と売り込むのですが、これらの記事では自社で企画、取材、執筆、編集し、記事にしてみることにチャレンジ。
手探りでのスタートでしたが、蓋を開けてみると、社内はもちろん社外からも「記事を読んだ!」と反響が大きく、社内でネタを探し、情報を紡いで、世の中に届ける「自社企画編集の記事」の手応えを感じていました。
この仕事を通じては、広報でありながらも、記事の企画やタイトル、構成、取材など、いはゆる「編集」と言われることをしていたので「広報にも編集力が必要になってきたなあ」とぼんやり思い始めていたところでした。
「?(仮説)」から「!(確信)」に
そして、(かなり)遅ればせながら2018年5月から本格的にTwitterをはじめ、様々な人たちの考えや発信に触れる中で、「広報は編集で編集は広報なのでは」という仮説が、私の中でさらに強まっていきます。
特にWORDS代表の竹村さんの投稿は、毎回「そうそうそうそうそう!」と、思わずハートを何度もクリック。
書籍の編集者って、著者(経営者)のいいところを見つけてコンテンツ化し、ベストなかたちでパッケージ化し、なおかつマネタイズするというなかなか難易度の高いことをやってる。その能力は書籍制作だけに生きるわけではなくて、広報・PR・ブランディングなどにも生きるはずだよな、って最近思ってる。
— 竹村俊助/編集者 (@tshun423) May 24, 2019
この仕事をなんと呼ぶかがけっこう重要だと思ってて。ようは経営者や会社に「担当編集者」がついたほうがいいと思ってんだけど、それで伝わるかな……。マッキンゼーが「経営コンサルタント」という職業を生み出したみたいに、名前が生まれた瞬間勝ちな気がしている。
— 竹村俊助/編集者 (@tshun423) May 24, 2019
企業やトップの考えや意見を編集する「企業専属の編集者」が必要になってくるのでは、と仰っています。まさに考えていたこと、ドンピシャでした。
まさに最近考えていた事!経営者や会社が何かしらのメッセージを発信するときの編集担当という職があってもいいと思う。私は広報なので編集を意識してはいるけど…そういう職種ってあるのかな? https://t.co/08dLsPhyfq
— 瀬川由絵 segawa yukie @ウエディングパーク (@meijimumu) May 25, 2019
そして、「編集力、ライティング力を高めたい」という思いから、2019年3月に「上阪徹 ブックライター養成講座」に通い、各出版社の編集の方とお話しする機会に恵まれました。「編集の仕事は、人(執筆者)を探し、魅力を引き出し、世の中のニーズとマッチするネタを探し、コンテンツ(本)にすることだ」という話を聞いて、「広報も一緒だ!」と衝撃を受け、この瞬間に「広報は編集で編集は広報なのでは」という「?(仮説)」が「!(確信)」に変わったのでした。
2019年4月に弊社代表の書籍が出版されました。
塾で学んだこと、そして書籍出版の経験を通して、広報として「伝わるコンテンツをつくる」ことの重要性を再認識しました。
広報にとって、編集力が求められる時代に
広報は「時流と社流」を繋ぐプロデューサーだと思っています。広報として大切な仕事の一つ、メディアキャラバンにおいても、ただ、自社の情報をメディアに届けるのではなく、メディア、そして世の中のニーズに耳を澄ませ、記事のタイトル、ターゲット、文脈の中でどのように企業やサービスが取り上げられるのかを想像するイメージ力が必要です。でもそれって編集においても全く同じことが言えますよね。
先日読んだnoteに非常に共感しました。
2019年が終わりそうなのでnote更新しました。
— 青柳真紗美 Masami Aoyagi | PR, Editor & mom (@masamiao) December 29, 2019
・広報という「専門職」は幻想になりつつある
・結果を出すビジネスパーソンは勝手に広報もやる
・差別化できるのは編集・執筆経験
・広報経験=メディア関係者との人脈の数なのか
みたいなことを書きました。
https://t.co/wpjFF8tcTL
裏を返すと、ひたすら泥臭くコンテンツを制作し続ける力や、インタビュイーの立場まで慮って記事を作成する力、社長の思いを伝えるゴーストライティング能力等は、一朝一夕に高められるものではないので、そうした部分に強みを持つ人がこれから広報担当者として重宝される時代が来るのではないかと思っています。そうしたメンバーがチームに一人でもいると、事業展開上の打ち手の幅が一気に広がります。
青柳さんは、noteで「編集・執筆経験が広報にとって強みの一つになる」と仰っています。まさにこれだなと。(編集経験者→広報のキャリアチェンジに関しても共感でした!)
今年の8月に「ユニクロ」がフリーマガジン『LifeWear』を創刊しました。編集は元ポパイ編集長の木下さん。このニュースを読んだときに、こんな投稿をしました。
GU、編集者を募集。先日ユニクロのフリーマガジン『LifeWear magazine』が話題になったけど、商品だけで売れる時代は終わったんだなぁ。ストーリーやコンテンツをつくれる&発信できる人が求められる世の中に。 https://t.co/Ijki6Eyhp8
— 瀬川由絵 segawa yukie @ウエディングパーク (@meijimumu) September 25, 2019
ここ数年で広報に求められるスキルが多様化してきています。これだけSNSが日常にあり、誰でも情報を発信&収集できる時代だからこそ、情報を発掘し、ストーリー性をもたせ、世の中と結びつける、まさに「編集力」が、これからの広報には求められていくのでは、と考えます。
これから、広報PRで更に自分をアップデートしていきたい方は「編集」に注目してみることをお勧めします。
今年読んだ本では、佐々木紀彦さんの「編集思考」が一番響いた書籍。
私もまだまだ勉強中ですが、「伝わる」をキーワードにさらに「編集力」を極めていきたいと思っています。
皆さま、良いお年をお迎えください!