今でも思い出す、学生時代に言われた一言
学生時代の昼休み、購買で買った焼きそば。
ソース味のそばにキャベツと豚肉、そんな当たり前の組み合わせだけれど美味しかった。
屋上で仲良しの八木君と一緒におしゃべりしながら食べる昼食それだけで楽しかった。
そのとき言われた何気ない一言を今でも思い出す。
いつものように焼きそばを食べて気が付くと、私は無意識にキャベツの芯を避けていた。その時言った八木君の一言が私の心に深く刻まれた。
「それいらないの?ちょーだい?」
「いいよ、芯の部分って硬いよね。」と返すと
「それがいいんじゃん!ここが1番、甘いじゃん。」
私は驚いた。
確かに、キャベツの芯の部分は硬いかもしれないが、そこが個性であり、確かに1番甘く他とは違う美味しさがある。
八木君の視点から見ると、それが一番魅力的だったのだ。
なんだかあげるのが惜しくなった。
なんでもそう、気になる部分というのはそのものの個性で。
見方によってはそこが1番いいとなる。
あれから四半世紀が経つ、今でも思い出す。
そこがいいんじゃん!
何か嫌なことがあったときは思い出すようにしている。
それがその人や物の良いところなんだと。