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英語力ゼロから現地校へ~ロンドン駐在記 #7 『イギリス流教育を覗いてみた』
がんばった子をほめる教育を知る。
7月〇日、ピヨコが初めてcertificateをもらって帰ってきました。
アセンブリー(学校の集会)があったそうです。
「朝、教室に入ってしばらく座って本を読んでいたら、stand up! って先生に言われてみんなでホールに移動したよ。そこにはたくさんの1,2,3年生の先生や生徒が集まって、みんなあぐらをかいて床にすわってるの。ヘッドティーチャーに "Good morning! Mr.〇〇〇" って挨拶したあと、コンクールの最後の発表みたいに "3G,--” と選ばれた子の名前をヘッドティーチャーが呼びはじめたよ。呼ばれた子は前に出て表彰状をもらっていたの。
そしたら『2G, Piyoko!』って呼ばれて、よくわからなかったらお友達が『ピヨーコ―』って言ってくれたから、前に出て賞状もらったんだ」
certificateを贈った理由は、For setting well into ●●school and working hard to learn English.と。
よく頑張った子をみんなの前でほめて、みんなから拍手を送ってもらえる教育っていいな。
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7月〇日
二軒隣りのお家の女の子のお孫さんマーヤとおばあちゃんがミニバラの鉢植えのお花をもってあいさつに来てくれた。
Mayaはピヨコと同じ生まれ年だけど、10月生まれなのでイギリスでの学年はピヨコより一つ下。日本だと同じ学年と思うと親近感。仲良くできるといいね。
鉢植えと一緒に挟まれていたカードには、
”Welcome to our Greenend Road! ” のメッセージが。
異国からきた我が家をこんな風に歓迎してくださるお心づかい。
優しいご近所さんでよかった。
7月〇日
となりのお家のポピーちゃん、今日学校の食堂でピヨコの背中をツンツンってして手をふってくれたらしい。
クラスのお友達にCow is Japanese?って聞かれて「Ushi」って答えたらしい、すごいじゃん。 Cheersは?と聞かれてわからなかったから I don‘t knowといったらしい。やるー。
7月〇日
子供たち、英語の個人レッスン(チューター)2回目。英語指導🔰のような男の先生。ぴよ君、まだ一言も話さない。ピヨコは、宿題の一部を教えてもらえた、単語を読むのがまだ難しいわ。
卒業の儀式にも文化がある。
7月〇日 ピヨコがスクールに通い始めて3週間後、終業式となりました。
9月入学&新学期のロンドンでは、今日が学年最後の日。Year 6はこの日で学校(primary school)を去ります。graduate(卒業)とは言わないそうです。セカンダリーに上がるという意味でLeaver(去る人)というのだそうです。大学の卒業式のときに初めてgraduateと言う言葉を使うのだそう。
だからなのかな。日本みたいな卒業式や卒業生を送る会はやりません。そういうセレモニーの代わりに、ナーサリーの子達からYear5の子達までの全校生徒が校庭に二列に並び、花道をつくります。
Leavers hoodiesを着たY6のみんなが一人ずつ在校生たちの花道を笑顔で走り抜ける! 拍手喝采の中、大音量でノリノリの音楽と共に。
これが恒例の卒業行事。数日前には卒業ディスコパーティーもあったとか。かっこいいー。イギリスっぽい。日本の小学校とは異色の卒業式です。
2学期ごろになると、赤、紺、緑、黄、黒、えんじなどのカラーのLeavers hoodies(フード付きのトレーナー)を着てスクールに通うYear6の子達を見かけるようになりました。このhoodiesの背中には、卒業する年の下2桁が大きく印字され、その数字の中に学年全員の名前が入っています。PTAからの卒業祝いなのだとか。これはイギリス全土でのトラディションのようです。市内に出ると、Leavers hoodiesを着た違う学校の子供を見かけ、「あ、この子は〇〇年にプライマリーを卒業した子なんだな」とすぐわかります。
ユニフォームの上にLeavers hoodiesを着て数か月間学校に通うことは、Y6にとっての誇りであり、低学年の子供たちにとっては絶対的な憧れの存在なんだろうなあ。
涙とは無縁、セカンダリースクールへと進学する喜びと期待に満ち溢れた明るいイギリス式の卒業式。新しいスタートを笑顔と拍手で応援する文化をもつ国。これぞイギリス。
日本は、友や師との別れを惜しみ、涙を流し、新しい門出を静かに応援する国。惜別の卒業式がマスト。
子供たちの旅立ちを喜ぶことは同じでも、こんなにスタイルが違う。文化の違いがこんなところにもあるんだなあ。
そしてピヨコも、Year2を3週間よく頑張りました。
7月〇日 夏休み~。近所のパークに行ったらピヨコのクラスメイトの男の子とその弟たちが遊んでいました。
サングラスをかけたママが少し離れたところでイヤホンをつけて音楽を聴いている。話しかけづらい。。。が、子供たちが一緒に遊んでいるうちに、ママとも会釈からはじまり、少しずつ距離が近づき、イヤホンを外してくれました(笑)。話すとフレンドリーな方で、彼女はアイルランド人でご主人はドイツ人。近くにあるおいしい日本食屋を教えてもらいました。彼女は日本食、特に刺身が大好きだそう。
イギリスにきて気がついたのが、日本食レストランが結構多いこと、独立店もあれば、チェーンの手頃な価格の寿司屋がどこにでもあり繁盛している。やっぱり外国人は寿司が好きなんだなあ。
「さあ、もう帰らないと、明日からホリデーにいくから」というので、どこに行くのか聞いてみると、2週間のホリデーでギリシャに行くとのこと。
えええ、2週間のホリデー!!! ギリシャ!
私たちもイギリスにいる間は、そんな夢のようなことができるのかな?
その後、彼女は女優であると知りました( ゚Д゚)
子育て母も見習いたい、イギリスの教育方針。
7月〇日 ピヨコ、夏休みは日系の塾の夏期講習にいくことにしました。日本人の先生たちによる現地校サポートクラスです。英語はもちろんのこと、算数も日本でまだ習っていないことが多いので大変なのです。新学期、少しでも授業についていけるようにがんばろうね。大丈夫、すぐ追いつけるよ!
7月〇日
今日は午前10時に私の初めての英会話レッスンがあった。先生の名前はChristine。 背が高くてすらっとした親切そうなmiddle ageの女の先生。175センチくらいはありそうだ。とても楽しかった、気が合いそう。頑張るぞ。
午後は子供たちが英会話レッスン。
母の英語レッスンもいよいよ始まりました。それはさておき、7月に入ってからお願いしている子供たちの英語のチューターが、正直にいうと、とても頼りなかったため、夏休みの間もう一人別のベテランの先生にお願いすることにしました。この選択が大正解!!!
Rosemaryというベテランの女の先生で、クルンクルンのカーリーブロンドヘアにルージュの口紅がよく似合う。アイルランド人だけどなまりはない。香水は少々強いけれどとってもオシャレな初老の先生。
洋服もバッグもレッスンで使うステーショナリーもすべてがファッショナブル。声もきれいで、表情もやさしい。
なんといっても、子供たちのことをとにかくよく褒めてくれて励ましてくれている。また教え方がいい。英語力がゼロの日本人に英語を教えることに慣れているから、忍耐力、包容力もある。にぎやかな先生というよりも、場を明るくしてくれる先生。子育ての参考にもなりまする(笑)。
帰り際に、子供たちの英語はあっという間に伸びるわよ! といって下さり、この先生がいればその日も近いだろうな、と気持ちが明るくなってきました。
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イギリスのほめる文化、明るく応援する文化がここにもありました。これがイギリス教育の神髄のような気がします。とても好きです。見習いたいと思います(#8に続く)。