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コンソート・ムジカ・アウレア 17世紀ローマ、ヴェネチア、ウィーン

【過去の演奏会より】

日時:2024年1月20日(土)14時から
場所:神戸聖愛教会(神戸市)

バロックヴァイオリン:平井 誠
テオルボ:笠原 雅仁
オルガン:三島 郁

【演目】

J.S.バッハ作曲           無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番
A.コレッリ作曲          ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ第1番
A.ベルターリ作曲      チャッコーナ
G.メアッリ作曲       ラ・ステッラ
H.ビーバー作曲     ソナタ第4番8つの独奏ヴァイオリンのためのソナタ集より
J.シュメルツァー作曲 ソナタ第4番 単一弦楽器のための6つのソナタより
A.ヴィヴァルディ作曲    ソナタ第12番
H.ビーバー作曲    「シャコンヌ」 (アンコール)

神戸聖愛教会は日本基督教団の教会であるとともに、たびたび優良な古楽のコンサートが開かれている、コンサート会場でもある。今回も小編成の演奏会を聴きに行った。

会場は天井が高く2階建ての吹き抜けである。会場内には大型チェンバロなどの古楽器が置かれていて、普段より古楽が盛んなことが感じられる。

ヴァイオリンの平井さん(主宰者)はバロック専門の奏者で、チューニングの違う楽器(スコルダトゥーラ)も操る。ピッチが多少崩れるところもあったが、テンポは安定し、その中での抑揚やフレーズ感がとても豊かであった。会場の音響効果も手伝って、本来音量の弱いバロックヴァイオリンでありながら、透明感のある伸びのある音が会場に広がっていた。今回のプログラムをイタリアローマからオーストリアのウィーンの旅に例えて順番を決めていたのも面白かった。たくさんのファンにも恵まれていた。

テオルボの笠原さんはリズミックで、伴奏というよりもヴァイオリンとともに音楽を作っている、存在感のある演奏だった。身長を越える長竿の楽器の低音は魅せるベースラインだった。

オルガンの三島さんはテンポを作り出すようで常に他の楽器を聴きながらも音楽をリードしていた。楽器は送風機が上部に見える木管だけの珍しいポジティフオルガンだった。

今後もガンバやチェンバロ、声楽などを加えながら様々な本格的なバロック音楽を聴かせてほしいと思った。

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