
銃口の向こう
小学生の頃、コナミの名作アクション『魂斗羅』と『魂斗羅スピリッツ』に、家族や友達を巻き込み、ただただ挑戦し続けた。しかし、両作ともにクリアできなかった。ほろ苦い思い出だ。
アメリカナイズされたパッケージに心惹かれた叔父さんが、たまに僕の横に座り、『魂斗羅』攻略に手を貸してくれた。普段はゲームをしない叔父さんが参戦してくれたことが、何より嬉しかった。とはいえ、叔父さんは奥スクロールの2面を超えた3面で必ず死んでしまう。だが、死に様で笑い合った時間は良い思い出だ。
一方、『魂斗羅スピリッツ』は持っていなかったので、友達の家へ遊びに行くたびに挑戦していた。しかし持ち主でさえもクリアに至らない難関を前に、私がクリアできるわけがなかった。
それでも、2面のズームと回転の迫力は、苦戦の中にも楽しさと感動を与えてくれた。その映像美だけでも、十二分に価値があった。
今は、検索すれば未踏のステージやエンディングに簡単にたどり着く方法も簡単に見つかる。しかし自分自身の手で乗り越え、エンディングに辿り着きたい。試行錯誤をして、先に進みたい。ゲームでやり残したことは、まだまだある。