恐怖の内臓迷宮4th
秋晴れを泳ぐ飛行機を見ていて、また一つトラウマを思い出してしまった。「スターフォックス64」だ。
このゲームは、コース中の行動次第で次のコースが分岐するシステムが面白い。何度もやり込まないとその方法すらなかなか気付けない。
分岐先のコースは通常と異なり、戦車や潜水艦を操って猛攻をくぐり抜けるものから、拠点の防衛戦、そして宿敵との一騎打ちまで、種類はさまざまだ。緊迫感溢れる絶妙なシチュエーションと難易度により、私はゲームの世界に強く引き込まれていった。
そして進むことすら難しい分岐を経て裏から最終コースに突入し、ラスボスの第二形態まで進んだ。その姿を見たとき、恐怖に直面して思考が凍りついてしまった。
初めて見たとき、何事かと思った。叫び出しそうな恐怖と戦い、じわっとした手汗を拭いながら、なんとか撃破を試みた。しかし、敵はワープ後に背後から自機を強襲し、触手がウイングをもぎ取っていった。精神的にも、もう勝てない。ついに白旗を上げ、震える手でゲームオーバーの画面を眺めるしかなかった。
このラスボスを攻略したのは、教育ママにいつも泣かされていた当時の友達と遊んでいた時だ。再び停止している私を横目に、「大したことないぜ」と言わんばかりに、彼がボスを撃破してくれた。
自分にできなったことを、平然とやってのける。その頼もしさが、今も私の心に残っている。今思えば、私もまた、そうやって誰かを助けていたのかもしれない。