断捨離通信
身の回りのものはある程度整えておきたいので、定期的に断捨離をしている。それは物理的なモノに限らず、デジタルなモノも同様だ。最近は、スマホの通知の断捨離を決行した。
ひっきりなしに届くアプリからの通知。とりあえず入れただけのアプリから送られてくる不要なお知らせや、思い出すのも億劫なサイトからのメール。朝起きるたびに溜まっている通知を眺めていると、それだけで心が重くなる。絶え間なく押し寄せるデジタルの波に溺れそうな感覚だ。不安が頭をもたげる。
「何か大事なものを見逃しているんじゃないか?」
でも、そのほとんどが本当に重要かは疑わしい。ただデジタルの雑音に飲み込まれている。
そこで、まずは不要なアプリを片っ端から削除することにした。残したアプリも、通知を最小限に抑え、更新のお知らせや広告の通知はすべてオフにした。
次に、メールの配信停止にも取り組んだが、これが意外と手強い。特に、ログインして設定を変える必要があるものは厄介だ。ログイン方法を思い出すところから始めなければならず、地獄を彷徨っている気分だ。一方で、メールから直接配信停止ができる場合は、まるで仏が救いの手を差し伸べてくれるかのような安堵感がある。
そうしてようやく、通知の嵐はだいぶ静かになった。しかし、ひとつだけ悩ましい存在が残っていた。Facebookだ。現実の知り合いの近況を知るためには便利だが、頻繁に通知が来るのと目が回る。そこで、特定の1時間だけ通知が来るように設定を変更してみた。これで様子を見てみようと思う。
デジタル断捨離は終わりのない旅だ。しかし、その道程で、少しずつ心が軽くなる感覚は何とも言えないほど心地よい。見えない重荷をひとつずつ下ろしていくような解放感が、日常の中に静かに広がっていく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?