妖怪学園Y感想と考察(2周目)第46話 アナンと氷の女王 悲しく稀有な宇宙の物語

感想と考察

  キラボシキャッスル攻略後、つかの間の平和を味わうジンペイ達。YSPクラブでみんなでワイワイしていた頃を思い出して懐かしかったです。マタロウはクウカの元へ『URウォッチGAI』の調整に行っていました。

 同じ頃、臼見沢ハルヒコは図書室で何かを探していました。中学校の図書室とは思えない程広かったですね。そして、図書室には無いはずのある本を見つけました。そこには、ある星の過去が記されていました。

 舞台は遠く離れた惑星コーリー、そこは氷に覆われた星で、エルゼという女王が治めていました。勇ましい戦姫であると共に女の子らしい一面もあるエルゼは、王族のオゼロと専属医であるアナンという仲間が居ました。幼馴染でもある三人は、協力して星を守っていました。

 そんなコーリーにもマゼラの脅威が迫ります。攻撃を防ぐ為、古代の兵器『雪の巨神』を復活させようと三人は動きます。『雪の巨神』を復活させる為には、王族の誰かか生贄にならなければならない。それを考えたエルゼは悩みます。
 ところが、そこに赤き巨星、マゼラの魔の手が。マゼラはオゼロを操り、それを妨害します。そこで明かされたのはアナンの正体。彼は先代王の隠し子で、彼もまた生贄になる素質がありました。オゼロの洗脳を1度は解き、生贄になるアナン。
 そして、マゼラが遂に三人の目の前に現れます。圧倒的実力で『氷の巨神』とオゼロを倒し、エルゼに手をかけようとします。そんな時、起こったエルゼは自身の力でマゼラの右腕を切り落とします。エルゼには利用価値があると見込んだマゼラは、コーリーを喰わないという条件でエルゼを連れ去ります。
 それによって、エルゼはエルゼメキアとしてマゼラの右腕となったのです。

 

更に考察

何故ハルヒコに自身の過去を明かしたのか

 

 それにしても何故、エルゼメキアことエルゼはジンペイでもラントでもなく、ハルヒコに過去を明かしたのでしょうか。それを語るには、物語の前半で来星ナユに憑依していた宇宙人と、現在天見エルナに憑依している宇宙人は、同じエルゼメキアという前提があります。
 エルゼメキアに憑依されていた頃のナユは、ハルヒコを配下にしていました。それをきっかけにエルゼメキアは、ハルヒコの事を信頼していたのでしょう。今は敵対関係と判明していましたが、自分と同じ大人であるハルヒコに自身の過去を託したのかも知れません。


何故エルゼメキアはラントを気にかけていたのか

 これもまた、今回の件に大きく関わる事です。エルゼは星の中でもリーダーでしたが、マゼラに敗北してしまい、仲間達を失ってしまいました。そこで、もし、自分が犠牲になれば、仲間達、そして故郷の星を失わなかった。と後悔したのでしょう。
 そこで、今リーダー格であるラントと自分を重ね、ラントが犠牲になれば、地球は被害を被ることはないと考え、ラントを処刑しようとしたのです。

コーリーの情勢 

 コーリーは二つの王族、エルゼの一族とオゼロの一族で星を守っていました。二人が親しかった事から、語られてはいませんがエルゼとオゼロは親戚という可能性もあります。氷に覆われた厳しい環境でしたが、ヒトに近い種族や、シロクマに似た生物も暮らす豊かな環境です。
 そして、現在のコーリーはどうなっているのでしょうか。マゼラの捕食を免れているとはいえ、指導者三人を失い、マゼラの破壊を受けている星は無事ではなさそうですね。


シノブが言っていた『悲しい存在』

 エルゼの悲しい過去をシノブは知っていたのでしょうか。いや、シノブが知らなかったとしてもそれを感じ取っていた可能性はあります。エルゼメキアは可愛らしい振る舞いをしていましたが、本当はマゼラに憎しみを抱いていました。それを感じていたのかもしれません。

時系列をまとめてみる

 マゼラの侵略、星喰いに遭った星は数しれません。現在、敵対関係になっているマゼラの下僕たちもまた、マゼラの被害者でもあります。

 やはり最初にマゼラに襲われたのはタイトロン星でしょうか。ティーダスがメテオになって地球にやって来たのは江戸時代。その頃から既にマゼラは存在していました。

 コーリー、ドギー星、アンドロメダオス、この三つは順番は不明ですが、コーリーは割と早い段階で侵略されたのではないかと考えます。ドギー星の戦士であるドーベルやイヌー特命隊よりも、エルゼメキアの方が位が上のように扱われているからです。エルゼメキアがマゼラの右腕である事も関係ありますが、その可能性はありますね。

 

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