推しアニメ紹介&考察『ななし怪談』2024年版
はじめに
今回は2024年に『おはスタ』内で放送されたホラーアニメ『ななし怪談』の第3期の感想と考察をやっていきます。『ななし怪談』は2022年夏に第1期が放送され、以来毎年新作が放送されています。第3期は2024年8月26日〜2024年8月30日に放送されました。また、昨年放送された第2期の再放送が2024年8月19日〜2024年8月23日に放送されました。
『ななし怪談』の過去作は2024年8月現在、Yおはスタチャンネル(You tube)とShoPro「小学館集英社プロダクションチャンネル」で公開中です。
また、過去作の紹介をした記事もあるのでそちらもご覧ください。
ゲスト声優さんの紹介
今回もゲスト声優が出演します。まずは前回も出演した=LOVE野口衣織さんです。
また、初登場のゲスト声優はGirls²鶴屋美咲さん・増田來亜さん、おはキッズの五十嵐翔和さんと宮本琉成さんが参加されています。
全体を通しての感想
高校生活を謳歌する梵と茲とその日常を狙う怪異達との戦い。新たな『ななし』達との出会いと、ある人物との再会。
2023年に放送された2期の続きでもあり、新たな物語の幕開けでもあります。覚醒した梵と茲と怪異との戦いは迫力満点で良かったです。
そして、『ここで終わるのか?』という幕引きで終わるので、続きは気になるところです。
名シーン紹介
今回は『ななし怪談』の名シーンを一つ紹介します。アニメ映像の利用は二次利用に当たるので本来は使えないのですが、問い合わせたところ、製作者であるShoProさんに許可をいただきましたので、引用させていただきます。
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テストで無理をしてしまい、梵ちゃんに背負われて家に送られるななしちゃん。この回は、ななしちゃんと怪異ケセランパサランの第一形態が可愛いので、癒し回でもあります。このシーンが気になった方はこの回だけでもまず観て欲しいです!
考察(ネタバレ注意)
今回も、気になる謎が多かったので考察していきます。ここからはネタバレ注意です。
『いまし女』の過去
いまし女は、SNSで人を貶める書き込みをした人々を止めようとしていました。少なくとも梵よりも長く生きているそうです。
いまし女は、他の怪異とは異なり、やり方は強引ではあるものの、人間を正しい方向へ導こうとしていました。まるで、自分と同じ目に遭うのを繰り返して欲しくないというように感じたのは私だけでしょうか?
おそらくですが、いまし女は元々人間で人の悪意によって死んでしまい、その後怪異になったかもしれません。
雷獣の生態
ハクビシンに『托卵』する事によって育つ雷獣。托卵というのはカッコウ等の一部の鳥類に見られる生態です。
母乳で育つということは、哺乳類なのでしょうが、怪異はかりそめの命なので子供を育てる感覚が薄いのでしょうか?
生物の中には外来種が近縁である在来種と混血するという例があるので、もしかすると、ハクビシンと雷獣の混血が生まれる可能性もあるかもしれません。
『神代家』
倒れた茲が運び込まれた家である『神代家』ですが、怪異から身を守る結界が張られていた事から、梵の実家か、その関係者の家である可能性が高いです。
『神代』は実在する苗字で様々な呼び方がありますが、神代(じんだい)には『神の時代』という意味があります。
あるいは、神の『依代』である可能性もあります。梵と茲は神の『依代』となって怪異と戦っているのかもしれません。
茲の記憶
茲は過去の人物である新右衛門と狐のこころの記憶を持っています。茲はかつてそのどちらかであり、妖狐の封印に関わっています。
茲の名前から察するに、茲の正体はこころ、またはこころが転生した姿だと考えられます。
『ななし怪談』公式サイトの茲の紹介に『物や人を慈しむ「心」がない』とあります。茲の漢字が慈しむから心を抜いたように見えるので、茲が「心」を取り戻す為に記憶と向き合う展開があるかもしれません。
封印された妖狐
『野干石』という殺生石に封印されていた妖狐。野干というのは漢訳仏典に登場する野獣で、日本では狐の異名でもあります。
また、殺生石は能の名目の一つで、玉藻の前という狐(野干)を鎮める物語です。
金槌を『げんのう』と呼ぶのはこの物語に登場する曹洞宗の僧である玄能が由来です。
そういえは、茲の武器は金槌でしたね。もしかするとこれが由来かもしれません。
無患子の思惑
妖狐の封印を解き、何かを確認するかのごとく梵と茲を狙う無患子。彼が人間寄りなのか怪異寄りかはぼかされていましたが、ここでようやく怪異寄りの存在であるとわかりましたね。
おそらくですが、彼は怪異が日常に蔓延る世界を作ろうとしているのではないでしょうか。その為には怪異を鎮め、封じる梵と茲は邪魔な存在です。そうなると、二人の実力を見極め、倒そうとしているのかもしれません。
もしかすると第10話の『ふたりの茲』に登場した謎の人物の正体も、無患子なのでしょうか?
それと、妖狐と無患子の目の色が似ているのが気になります。狐の伝承の中には人との子を産むという話もあります。人間に封印された妖狐ですが、その一方で人間を愛していたかもしれません。
そして、第19話で『怪異にも親子が存在するのです。』と言っていた無患子ですが、それをあたかも“自分もそうである”かのように言っていたように感じました。もしかすると、無患子と妖狐は親子かもしれません。
あとがき
今回は『ななし怪談』の紹介と考察でした。続きが気になる幕引きでしたね。この続きが描かれる日は果たして来るのでしょうか?そのいつかを信じて気長に待ち続けます。
それでは、またどこかで会いましょう!
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