私は1年半前、選択を迫られていました。 大きく分けると ・仕事を取るか、家族を取るか ・患者/職場を裏切るか、裏切らないか 私は形成再建外科医として医療現場に身を捧げ、365日常に病院からの連絡に待機し、遠出もなるべく避けていました。 私のような働き方をする人間がいるから医療現場がダメになるという意見もよく聞きます。 しかし私のこの姿勢のおかげで、トラブル時にプロがどう対応するか、を目の前で吸収し続けられてきたことは確かです。 危機の際の引き出しの多さが医師の価値を決めると
はじめに昨年末くらいに物議を醸した、10代向けの美容整形広告。 その後も特に規制される気配はありません。 運営元としては「コンプレックスを植え付ける意図はございません」との回答だったようですが、十分に若い女性の心身に影響を及ぼすものだと思います。 SNSが普及し若い女性が毎日のように使う中で、他人から共感を得ようとしすぎたり、自尊心の低下などの心理的な悪影響が明らかになっています。そのような女性にとって美容医療が一つの解決策なのは理解できます。 一方で商業目的でルッキ
日本創傷外科学会・日本形成外科学会の公式キャラクター「なおるん」をご存知ですか? 学会HPでは「キズを治す妖精」として紹介されています。 形成外科・創傷外科の認知度向上・プロモーションを目的に生み出されたそうです。 先日University college Londonで外科スキルの講義をした際に使ってみました。 学生たちの受けは上々でした。 なお使用にあたっては学会事務局に使用許可を取る必要があります。 日本時間18時過ぎにメールしたにもかかわらず、30分以内に許可
先日王の病室という漫画を読みました。 https://magazine.yanmaga.jp/c/kingsroom/ 現代の医師を取り巻く厳しい状況をリアルに漫画化しており、特に勤務医が感じる曖昧なわだかまりを理路整然と説明してくれています。 勤務医を取り巻くシステムは、フォーマットが古くなり時代の進化にそぐわなくなってきているにも関わらず、その改革をする立場の人間はいまいちその課題に対して解像度が低いという状態が続いているように思います。 この記事では王の病室を参照
Text-to-Speech(TTS)とはつまり、文字から音声に変換することです。 今回は英語の音声を求めてあれこれと調べたので備忘録がてら記録します。 まずなぜ必要だったかというと、英語の勉強のためです。 私のモチベーションは以下の2つです。 ・学会発表の原稿を音声化してひたすら聴くことで、原稿なしで臨みたい。 ・医療面接のスクリプトを音声化して聴くことで、患者対応の英語が流暢になりたい。 特に前者で15分など話す場合、自分の英語力で臨機応変にスライドの内容を語るこ
私は6歳の息子を現地校に入れました。 9月時点で6歳だったので、日本では年長でしたがこちらでは2年生(Year2)です。 彼には全く英語を教えてきませんでした。 なので授業では言っていることが分からず退屈なようです。 しばしば授業中に立ち歩いてしまうようで、教師からまだまだ特別なサポートが必要ですとメールが来ます。 こちらとしても学校に丸投げするのではなく、家で少しずつ英語を教えています。 タブレットでDuolingoを1日30分やらせることにしました。 可愛いキャラがフ
私は大学院でボスに「英語論文は英語で読まないと実力がつかないぞ」と言われ、真面目に英語で読んでいたのですが、あまりにも研究が進まないので禁断の現代科学に手を出しました。 英語の読解力が鍛えられないので、皆さんはきちんと英語で読んだ方が良いかと思います。 PDFのファイルサイズを変更する以下に挙げていく翻訳ツールでは、ファイルサイズの最大容量に制限があることが多いです。 制限内にファイルサイズを抑えるために、PDFを分割することが必要です。 自分はMacユーザーなので、プレビ
ビザ申請の時に戸籍謄本の英訳が必要になります。 大体の人は留学エージェントに頼むかもしれません。 私は留学エージェントを使わなかったので自力でやりました。 自作の英訳戸籍謄本で、Academic Visitor Visa、Student Visaの2回の申請でどちらもすんなり通りました。 戸籍謄本の英訳はネットで調べると「プロの翻訳家による翻訳!」など出てきて、大体1〜2万円くらいかかります。 しかし実際戸籍謄本で使う英語などほとんどありません。 私は適当にネットで調べてテ
こんな情報ないかなと思った時に訪れるwebサイトたちを紹介します。 Perplexity論文だけでなくブログなども拾ってきてくれて超有能です。 渡英時は英国の仕組み(GP登録の仕方、年金登録などなど)を知るために質問しまくっていました。 論文に関しても質の高い引用をしてくれるので信頼できます。 毎日必ず使っています。 Elicitこんなevidenceないかなと思った時にいい感じの論文を拾ってくれます。 要約まで作ってくれるので素敵です。 SCISPACE基本的にはEl
医師、研究者などは様々な場面で「論文を読め」と言われます。 今は簡単に自動翻訳できますが、海外志向の人はできれば英語のまま読みたいところ。 大量のアブストラクトを英語のまま流し読みして、論文の取捨選択ができるようになった方がいいことは間違いないかと思います。 しかし英文を読んでいても、自分が内容を正確に把握できたかわからないまま、なんとなく読んで理解したつもりになってしまう人は多いでしょう。 大事なことは訓練の質を上げることです。 本日はアブストラクトを使ったReading
ロンドンにおける物件探しは本当に大変です。 前回も記事にした通り、イギリスは賃貸価格が高いと言われています。 コロナ前は5-6万軒の物件がマーケットに出ており、コロナ禍で11万軒まで増加、しかし2023年現在物件数は23,000軒まで減少しているとのことです(日系エージェント情報)。 ロンドンでは古い家をそのまま使うので、日本のように次々とマンションが建たず、限られた物件数と人口流入のバランスにより家賃相場が激しく変動してしまいます。 物件の探し方は主に、フラット検索サービ
近年AIとかDeep Learningとか流行ってますよね。 プログラミングも身近なものになり、子供でも凄腕の子が現れたり。 今の仕事を続けていてもまぁ何とかなるのだろうけど、いつかできるようになりたいと思う方は多いと思います。 英語と似たようなものですね。 私はコロナ禍で暇になった時、統計検定の勉強をしました。 学会発表の際に統計がよくわからなかったからです。 大した級は受験しませんでしたが、統計を身近に感じるきっかけになりました。 その後、人体データの中で波形データに
完全にロンドン在住者向けの記事です。 前にも挙げた通りロンドンの交通費は高いです。 そこで私が実践する交通費節約術を共有します。 折り畳み自転車を買うまずは以下のサイトなどを通じて折りたたみ自転車を安く買います。 ・MixB ・Gumtree ・Facebook 私が今乗っているバイクはほぼ新品で£120でした。 ロンドンの電車はピークタイムの自転車の持ち込みを制限しています。 またTube(地下鉄)は原則持ち込み禁止です。 しかし折り畳めば時間、路線に関わらずいつでも持
TOFLEとIELTSは以下の4技能の試験からなります。 ・Listening ・Reading ・Writing ・Speaking 日本の受験にカスタマイズされた中年は、大体スコアが R > W ≧ L > S の順になるかと思います。 なので、(R, W)、(L, S)のように分類しがちです。 しかし私が勉強していて痛感したのは、 「W, Sの勉強には、自分の回答に対して他者のfeedbackが必要」 ということです。 これはつまり、R+Lは回答が必ず一つ
海外における人との出会いは非常に重要です。 多様な繋がりが得られることが留学の最大のメリットの一つかと思います。 私が体当たりで実践してきた、人と出会うための方法を共有します。 留学前Tandem 英語を学びたい日本人と、日本語を学びたい外人のマッチングアプリです。 特に相手の居住地もわかるので、私はロンドン在住の人にメッセージを送りました。 またトークルームでは複数人の英語話者と実際に会話ができます。 私は一人のロンドン在住イタリア人ととても仲良くなり、電話したりライ
留学したいなと思ったら、まずCV (Calicurrm Vitae)という自己アピールのための履歴書を作る必要があります。 英国政府によるCVの書き方を参考にする myPerfectCVなどで無料templateを見て参考にする のような方法でまず骨組みを考えます。 私はシンプルに 名前、メアド、電話番号、生年月日 Work Experience (職歴) Education (高校、大学名と卒業年) Professional Development (医師免許