↑の続き ー同時刻カナダ南部上空ー 3機の大型輸送航空機が南下していた 大型艇とは思えぬ速度、そしてヒトの耳には慣れない音をたてながら。 国旗もなく、シンボルもない。 とても深い赤の機体色は月明かりの元でも黒に近く映る。 それをアメリカ空軍機5機が囲んでいた 後方に3機、両翼に1機ずつ 「こちらUSAF、貴機は再三による領空侵犯の警告を無視している、これより規定行動を執行する」 両翼の2機もやや速度を落とし後方にまわる。 後方に構える3機がまずロックオンアラート
【きさらぎ駅】 この作品は実際に行ったTRPGでの心理、展開を物語として書き起こした物である。 (後半はログ見ながらやっつけ書きになってる..,) ー認知世界の概念ー 認知世界とは多様である 起床し目覚めている時に脳が認知する現実世界。 眠りから始まる夢の世界。 此度はそんなおはなし。 「現実」と呼ばれる世界では「夢の世界」に比べ泥酔やトリップ状態、または何かしらの事故や病気に陥らない限り「記憶を無くす」といった事は滅多に無いと言っていいだろう。 物忘れやその
1.10 [本編] 俺が小学4年の頃 カノウ君って呼んでたその「ニート大学生」は 近所のマンションの3階に住んでいた 玄関の横に窓があって それがカノウ君の部屋だった 最初はピンポンを押して普通に尋ねていた 通い慣れるようになると ピンポンを鳴らさずに 窓から小さく声をかけるようにと言われた 「窓はいつでも少し空けておくから」、とも そうして入るのがいつもの 『遊びに行き方』だった ピンポンを押すと カノウ君の母か、もしくは週末だと父が出て 歓迎してくれた
〜Assault Travel in NY〜 ver.1.10 ・プロローグ 「こちらグレイハウンド、HQ、スペイン広場からサンタンジェロ城までのテヴェレ川付近一帯の封鎖、及び民間人の避難完了、 戦車大隊、歩兵部隊、スナイパー部隊のアンブッシュ完了、目標を未だ補足せず、over」 「こちらHQ、戦闘配備の完了をマップデータ上でも確認、「目標」は現在ブランドストリートから西へ向け進行、いや、移動中。 何をしでかすかわからんがテヴェレ川西岸上陸は死守せよ、サンピエトロ聖
次回掲載予定は都市伝説モノ短編小説 その手に詳しい人には言わずと知れた 「とある駅」を題材とした都市伝説。 (紫はつい最近までその話を知らなかった...) 作者がとある駅を題材にしたTRPG(テーブルトークゲーム)を実際にプレイし、その起承転結を過去ログを元に短編小説として『紫世界』を織り混ぜ書いたモノである。 フィクションだけどある意味ノンフィクション。 作者自体がTRPGをやる際、臨場感と世界観を「体感」したいがために感情移入するようプレイしているため、感情描写な
その男はトロルの集落付近にいた。 トロル 元々気性の荒い生物で、群れを成し行動をする 知能も高く、集落を形成し、火を使い鉄の加工から焚き火で調理なども行う 武器を使い仲間と連携し狩りをしたりもする。 トロルの集落付近を通った人間が襲われたり家畜が攫われるなどと言った噂は時折り耳にするが 近年積極的に人間の集落を襲い始めるようになったという話である。 被害はそこに住まう人間をはじめとし農作物、家畜が喰われ半分は持ち去られる。 その中でも生きたまま持ち去られるのが
男は目覚めた 凍てつく自室にあるベッドの上で 暦は睦月の中程 明け方というにはまだ少し早い時間。 空腹をおぼえた 最後にとった食事は半日前の即席麺、味気の無いものだ 不味くはない、ただ美味しくもない、だから一杯で食べるのをやめてしまう 栄養価など油揚げ麺と粉末スープのみ 即席麺では腹の一時凌ぎとしか言えないだろう なにか美味いもので腹を満たしたい ほとんどの人が思う単純な思考が巡った 部屋には石油ストーブがあった 上にやかんを乗せれるタイプのものである。 炉に