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【小説】終焉。僕は君らとこの物語を変えられるの、かな?8

第七章:天体の管理者

【《或ル何処カ彼方ノ次元デ》】
黒と紫色で構成された奇妙な空間。
その空間にとっては異様とも言える白色の光を放つ機械が存在していた。
その機械はパーソナルコンピューターに似ていた。

<或る少女らしき者がそこに座って居た。>

その少女は歯車や見たことのない素材なので構成された巨大物体。
例えるならデータベースだろうか?
それに繋がっているコンピューターを操作していた。
そのデータベースらしきものには何本ものコードが付いており、全てが画面に接続されていた。
そして、その画面には大きな木が映し出されていた。
その木の枝は何本も枝分かれして、枝は伸び、途中まで行くと消え、また新しい所に枝が生えるを繰り返していた。
まるで”宇宙の運命”を描いているみたいに思えた。

〈:第七宇宙デノ次元干渉ヲ確認シマシタ。〉
少女が見ていた画面に警告らしき文字が現れると同時に機械チックな音声が流れた。

少女は長い銀色の髪を揺らし
「それで?」と機械へ問う。

〈:第七宇宙全体ト付近ノ宇宙ガ過去二戻リマシタ。〉
それを聞き少女は椅子から立ち上がり第七と書かれた画面の前まで椅子をスライドさせた。
「今回で31回目。はぁ…その世界でなにが起こっているのだか。」
「術式の鑑定をして。」

〈:鑑定結果ヲ表示シマス。〉
画面をにらみ少女は言う。
「また、この同じ術式。念の為、術者の詳細を表示できる?」

〈:表示シマス。一部閲覧不可デス。〉
「ということはまた彼ね。」
少女は「またか」と言わんばかりな声で言う。
「そして、いつも干渉を行うのは彼と、女の二人だけ。まるで互いを助け合っているみたいね。」
ノイズが掛かって見えないはずの文字を読む少女。

〈:干渉者二対シテ処置ヲ行イマスカ?〉
「ええ。いつも通り記憶処理だけでいいわ。」慣れた様に言う。

〈:処理ヲ行イマシタ。一部阻害ヲ確認シマシタ。モウ一度行イマスカ?〉
「しなくていいわ。どうせしたって無駄だもの。私と同族の神の裏切者子に効くはずがないもの。」
「そうでしょノルン姉様。」
そう言い少女はニヤけ、黒と紫色のみで構成された虚無の空を見上げる。

〈:承知シマシタ。〉
「ほんと…最初は驚いたわ。宇宙の全てを見る装置なのに詳細が見れないなんて、私が壊してしまったと思ったじゃない。」
少女は画面に人差し指を立て言う。
そして、少女は先ほどと同じ場所に戻って作業を始めた。

〈術者詳細〉
名前:<ーーーーー閲覧不可
種族:人(半神)
能力:<ーーー閲覧不可ノ魔術ノ使用可能>
固有:母<イベリス・ルミナ>(識別名:<運命の女神>「ノルン」)
  :父<ーーー閲覧不可・ルミナ>
識別名:<星々と運命の神ツクヨリス

ポツンッと音が鳴り、その画面は再び木を映し始めた。
そして、その木の枝は少しずつ色が薄くなっていた。
少女は不意にその画面をみて言う。
「あれ?またなにか起こるの…?今度も<天体干渉魔術>を使ったりしないわよね…」
少女は少し気怠そうに銀色の綺麗な髪を触りながら言った。


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