田舎はそんなにいいところじゃない #10
#10 イナカのスーパー
所詮 わたしたちはスーパーの奴隷になって生きるしか他に術はないのだから見切り品というのは有り難いものだ。
TOKYOではもちろん元の品物の種類が豊富だし 多種のスーパー 小売店が限りなく存在しているわけで 流動性が高いので見切り品もバリエーションがあってそれぞれの店で特徴もあるし 見切り品を漁るのは楽しい娯楽のひとつだった。
今住んでるところは人口がチョー少ない廃墟のような県でありゴーストタウンのような市だが こんなところでもいくつかの種類のスーパーはある。この前登場した「直射日光で買った肉腐りそうアイス溶けそうスーパー」は本店が地方の大きい都市にあるらしいので 見切り品も都会仕様だ。あるとき菓子パンが一個29円で大量にあった 菓子パン祭りかなんかやって余ったらしい。その見切りかごのそばで涙を流さんばかりにオロオロしているおじさんがいて「ああここのヒトって普段いい目にあってないんだなあ」と直感した。
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