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禁断の養殖ビジネス

注:ほどよく汚い話で健康に害があるといけないので、食事中の方、妊婦の方などは読まないようにして下さい。耳の穴周辺についての極私的レポートとビジネスチャンスについて考察しています。

最近、耳の様子がおかしい。
おかしいというのは、外耳のあたりがなんだかしょっちゅう化膿しているのだ。イヤホンを外すと、耳の穴に密着する薄っぺらいゴム部分が濡れていることが多い。
調べてみるとどうもノイキャンイヤホンを使う人がよくなるようで、耳の中にカビが生えるという症状があるらしく、自分もそれじゃないかと思っている。

主夫であるぼくはイヤホンをつけてYouTubeやspotifyを聴きながら家事や単純仕事をしていることが多い。またパチンコも嗜み程度に打つので、その時も騒音対策にずっとつけているため、けっこうな時間を耳の中を密閉して過ごしていることになる。これで中が蒸れ、ある種のカビが生えるらしいのだ。

そして、これが化膿につながり、膿が乾いて固まると、薄皮のようになり、そしてこれのはじっこをつまんで剥がすのがまたとても気持ち良い。きれいに剥がれると、耳かきしすぎで耳かすなど滅多にとれないぼくでも久しぶりにすごい収穫が得られた気がして嬉しいのだ。

つまり耳くそを養殖する味を覚えてしまったわけだ。というわけでここ数ヶ月ぼくはこのサイクルを繰り返している。

耳が膿む→乾いて薄皮になる→痒くなって剥く→収穫の喜び→耳が膿む

初めは大きな耳くそがとれたように錯覚して喜んでいたが、それにも慣れてしまった。そこで、これをマネタイズし、フランチャイズ展開できないかと考えている。

というのも家族のラインで姉も兄も同様の耳化膿ループにはまっていることがわかったのだ。こういう耳かきが大好きで依存症レベルに陥っている人を集めて、それぞれ擬似耳クソを小さなガラスビンなどにためてもらう。そして、養殖物の耳クソとして採取者本人の顔写真や食生活、住環境などについての簡単な説明文を添えて売るのだ。

何なら月500円程度のサブスク制にして毎月とれたての耳クソが届くようにしてもいい。もしも、その辺の雑多な養殖耳くそと差別化を図るなら、他人の畑に入って晴天の富士山をバックによく日焼けしたポートレートをとって「私が作りました」と書いて貼ってもいい。そしてそれを集めて、耳掃除をしすぎて耳くそが取れない人のための詰める用耳クソとしてネット販売すれば中国人富裕層に売れるのではないかと思うのだ。

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