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クリエイティブメンバーが綴る、ムケイチョウコクとの出会い
皆様こんにちは!
イマーシブシアターを独自の目線で探求する、クリエーションチーム、ムケイチョウコクです。
?イマーシブシアターとは?
体験型演劇作品の総称。
客席と舞台上という構図を飛び越えて、作品と観客との関係性を創作し直す、パフォーミングアーツの新しい上演形態。
Noteを担当する新メンバーが加わりました!
2023年 2月より、クリエイティブメンバーとして、奥村そらとAGATAの 2名がムケイチョウコクに加わりました!
✨📣新メンバー発表📣✨
— ムケイチョウコク (@mukeichoukoku) February 8, 2023
新たに、ムケイチョウコク
クリエイティブメンバーに
AGATA @UZU_AGATA
奥村そら@soracodoraneco
が加入しました!
新しい文化芸術の制作、発信を更に加速させて参ります。ご期待下さい✨#ムケイチョウコク#反転エンド #イマーシブシアター https://t.co/rBfP5PjZ3w
こちらのnoteはこれから主に奥村が担当し、対談記事や稽古場レポートなど、ムケイチョウコクの創作プロセスや活動の裏側を、よりお届けしていけるようなコンテンツを発信予定です◎
そこで今回は、クリエイティブメンバーとなった奥村から早速、ムケイチョウコクへの想いを綴った熱いコラムをお届けいたします!
ムケイチョウコクという可能性
随分前から今井夢子という脳みそを敬愛しておりました。彼女の作るものが大好きで、彼女の挑戦にはつい目が離せない。しかもコロナになってからというもの、目を見張るスピード感で彼女が生み出していったものたちの、その精度やワクワク度の高さと言ったら!
そんな彼女が、これまた素敵で大注目していたマサオさん&智絵さんと一緒に【ムケイチョウコク】というチームを立ち上げ、《イマーシブシアター》なる何やら面白そうなものを作り始めたらしい。
初めての出産・育児に翻弄されながらも、時折開くSNSでそんな情報は追いかけ続けていた2022年の夏。『反転するエンドロール』の小道具協力を相談された私は、大喜びで彼女の送ってくれた資料を広げ、そしてしばしの間「?」マークを持て余しました。
「まじで膨大だから今全部読まなくていいからね!」
彼女の言葉の通り膨大な量、それに…「これ、台本じゃない。これは、何だ…?」
彼女の頭の中に組み立てられた複雑な《何か》。彼女たちは今、何をしているんだろう?
頼まれた小道具を稽古場に持ち込んだ日のことは、とても良く覚えています。少し見学していくだけのつもりが、ある1シーンに“登場人物役”として参加することに。急ぎ口調で軽く設定を伝えられたものの、結局のところ何も分からず、借りてきた子猫よろしくオロオロびくびく。
そうしてその1シーンの稽古が終わったとき、私はすっかりムケイチョウコクの虜になっていました。
「これは!何!?」
自分の目の前に突如広がった、物語の世界。絵本や小説や映画では観たことがある《突然自分が物語の中に入ってしまう体験》。夢物語だと思い込んでいたものが、今、自分の身に起きただなんて!
私のその大興奮をよそに、魔法のような所業をしでかした彼ら彼女らは、今度はものすごい熱量の議論に突入していました。
壁を隔てて2つの世界が同時に存在しながら、そこに登場する21人の物語がそれぞれに進行していく。そのうちの13人がなんと《その日やってきた観客》だというのですから、「なんて無謀な」とさえ思います。けれど、そこに集結した俳優たちは、唸りながら、頭を抱えながら、全力で試行錯誤を繰り返し、実現への道筋を繋いでいたのです。
類稀なる発想を起点にして、大胆かつ繊細に骨組みを組み立て、複雑でありながらも真摯な物語を構築していく。その創作の過程を想うと、更に胸が熱くなったのでした。
多くの業界がそうであったように、演劇界もコロナの渦中にその意義を問われ続けました。そして『不要不急』が叫ばれたあの頃、私たちはなんとかして自分たちが演劇に魅せられたエネルギーを守ろうとしました。それが「演劇が劇場でお客様を迎える価値」なのだと。
イマーシブシアターが、コロナにその発展を阻害されながらも、いま世界の演劇の新しいジャンルとして確立されつつあり、日本国内でも多くのカンパニーが上演するようになった理由の一つには、その渇望があるように私には思えるのです。
多種多様な形態が溢れるイマーシブシアター。その中で、ムケイチョウコクが示した“演劇”の可能性は、新しいように見えて、その実とても本質的な《同じ空間を共有するエネルギーの鮮烈さ》を浮き彫りにしています。
ムケイチョウコクは言います。
——この作品は、《あなた自身の想像》が1ピースとなってできあがるのです——
物語への没入感、自分ではない誰かになる体験、誰一人同じ体験をする観客がいない唯一無二性、あまりに複雑で緻密な創作、いくつも挙げられるムケイチョウコクのイマーシブシアターの魅力。その根底にあるのは、《人と人の交流の中に生まれていく物語》だということ。
自分ではない何者かが見ている景色を経験すること、物語に没入することで、世界の美しさを再発見する。そんなクリエイションチームの作るものが、どうかたくさんの人に届きますように。だってそしたらきっと、この世界がどんどん素敵になっていく。
そのお手伝いがしたくて、この度ムケイチョウコクにjoinすることになりました。
ムケチョ〜このとんでもない才能たちの集結〜の創作を覗いてみたい方へ、ちょっと興味を持った方へ、何やら楽しいものに触れてみたい方へ。ムケチョ〜この途轍もない可能性の宝庫〜の魅力を、熱く熱くお届けしていけたらと思っています。
奥村そらと申します。よろしくお願いいたします。