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朗読企画◇其の伍

朗読企画第5回。

朗読+演奏『盃』
/るりんかるりん(武川蔓緒+伊吹清寿)

掌篇小説『盃』原文

伊吹清寿さん、三味線奏者。

「アナタ何弾くんだっけ?」と無礼にも時々忘れるぐらい、音楽とまったく無関係に知り合って、ふだん互いに本名で呼び、与太話ばかりする仲で。

そんないつものノリで、「小説朗読するんだけど、三味線弾いてくれる?」「いいよ」と話は決まり。なんだか現実味のすこぶる薄いまま、私の声の録音ファイルをあちらに送ったらば……

こっちの方が夢のような、とんでもないモノがはね返ってきた。

拙作『盃』は昭和20年代ぐらい?の関西をぼんやりイメージして書いたものだが、伊吹氏は場面に即したムードは勿論、主に関西由来の楽曲を丁寧に選んでくれ……
そして演奏は、言葉の行間を、総毛立つほどのリアリティーや情感で埋めている。かと思えば、弦を鳴らしているのにも拘わらず、ハードボイルドな静けさも与えていたり……私のアウトローな朗読にも、「アウトローである意味」を注いでくれているかのよう。

今さら「アナタって凄いのね……」とエミー・マーガレットばりに唸る(元から尊敬してます、念のため。エミーって誰だ)。

リモートで朗読に合わせ弾く機会はこれが初だそうで。たぶん彼にも楽しんで貰えたかと思う(お互いに機械が不得手で、わたわたしたけど)。

という訳で。
我らがユニット『るりんかるりん』
(昔の三味線弾きの一発ギャグらしい。面白いのでユニット名としていただく)
のデビュー作、『盃』。
はりきってどーぞ!

(何か紹介の仕方を間違えている気もしますが、ともあれ伊吹さん、有難うございました。
昭和レトロが両者共通の趣味なので、音を往年のラジオかレコード風にしていますが、もし「喋りがこもって聴きとり辛い」「三味線を鮮明な音で聴きたい」というお声があれば、普通バージョンもアップするかもしれません)

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