飲食店で注文する料理の原価率や利益率は、コンセプト(レストラン・居酒屋・ファストフード)が変わるとどのくらい違うものでしょうか?
(Quoraより、回答を転記。リクエスト回答)
回答リクエストありがとうございます。
珈琲屋なので珈琲関係に特化して回答させて頂きますm(__)m
フードに関してはとても幅が広いので、
実際に見た原価率だと20%前半から50%くらいかと思います。
これは、人件費(接客の質)や立地や店構えそのものの質なども
影響してくるので、物を食べる以外に価値のあるお店は、
原価率が低くなる傾向にあります。
珈琲についてですが、シンプルにホット珈琲で出してみましょう。
豆が高級かどうかは実はあまり影響がなく、上流として生豆の輸入や
ローストから行っているか、下流として買った焙煎豆を使用しているか
によって大きく変わります。
うちで使っている豆を、ローストから行い、
テイクアウトの形でコーヒー一杯(焙煎豆10g)の原価で考えた場合
それぞれ上流下流で以下のような原価になります。
(スペシャリティとコモディティの間、プレミアムクラスの豆で試算。)
①輸入した生豆(12.5g):12.5円(1kg 1000円)
↓ 焙煎工程(1㎏あたり500円)
↓ ※自家消費のため人件費充当のみ
↓ ※焙煎80%歩留まり、焙煎すると軽くなります。
②焙煎した焙煎豆(10g):17.5円(原価12.5円、人件費5円)
↓ 抽出工程
↓ ※注文受けて6分で一杯立てで提供(人件費125円)
↓ ※水は0円計算、テイクアウトカップ本体蓋30円
③飲むコーヒー一杯:172.5円(原価42.5円、人件費130円)
++++++
自家焙煎を行っているテイクアウト店の場合、コーヒー一杯400円で販売するとして、概算で固定費率12%と仮定すると、原価率10%、人件費率32%、利益率54%となります。
※実際には、保管費、販管費が利益のところから充当されます。
んー、儲かりますですね。自家焙煎珈琲店はお客様がつけば、かなり戦いやすい業態となっています。参入障壁も低いですし。最近増えてますよね。
ただ、絶対数のリピーターを得るのに、立地か知名度が必要なので、ここから店舗のデザインを凝ったり、いい場所に出店したり広告をきっちり打つという点で、作った利益を使用・前借していきます。
自家焙煎店、これから増えていきますが、テイクアウトなどの小売りはもちろんですが、卸での豆売りがいかに継続できるかが存続のカギになると思います。(そこは昔から変わってませんが。。。)
それでは、今日もよい珈琲を!