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これが出来ないから医者にバカにされるセラピストの交通事故対応

※もともと院のサイトの2年前に書いた記事を退避して加筆したものです。

交通事故関連の記事を有料にする気はありません。もっとしっかり発信している人がいるので、勉強会などに興味がある方は、私ではなくこちらにどうぞ。

症状の訴えの変化について

交通事故の患者さんに対応していると、初日の状況と違う状態を訴えられることもままあります。

その際に、

・患者さんが言っているから認めろ!と叫ぶ

・病院に診断書を書いてもらうように言う

どちらが正しいのでしょうか?

どちらも正しくありません、そんな話です。

整骨院がメインと思われがちですが、とくにあはきの方はほぼ教わらずに生きている人もいると思いますので、そちらにも必要な話になります。

※受傷後さほど日にちが立っていない時点での話であり、数か月経過したものや、〇年たってうんぬんかんぬんの話ではありません。

患者さんのために必要な環境認識

医療従事者ですから、当然患者さんのために行動しますよね?

より正確な行動をするためには、正しい環境認識が必要になります。

環境認識を間違えてしまえば、患者さんのために動いて患者さんにダメージが行く結果になります。

ルールにおいては感情論も大事ですが、筋道論はもっと大事です。

なぜならば、

相手方もいる

からであります。

では環境認識は何が必要なのでしょうか?

・患者さんが病院にちゃんと通う意思を示しているか
・今事故から何日目か
・自分たちの判断として事故との直接的な関連性はどうなのか
・医師にその旨連絡できる状況は整えているか

これらを考える必要があります。

患者さんが病院に通う意思を示しているか

中には、病院と整骨院分けて通う意味が分からないという患者さんも存在します。

そこではっきりしておくべきなのは、

医師:主

整骨院:サブ

の関係です。

どうあがいても整骨院が主になることはないです。いやなら医師免許取りましょう、ガンバ♪

もちろん一回行って終わりとか、一か月に一回行けばオーケーとか、ぬるくなったコーラみたいな甘い事言ってはいけません。

ちゃんとやりましょう。

#あとはわかるな

しばらくたってここあそこが痛いと言っても、病院に行っていなければ証明不能です。

弁護士ですら個々の理由を説明できない場合がありますよね、なぜか。

今事故から何日目か

まともな医療者ならお分かりかと思いますが、何か月もたって関連性のある症状が急に出現することはあり得ません。

陰陽師でもいない限り不可能ですし、陰陽師の攻撃は事故と関係ない気がします。


自分たちの判断として事故との直接的な関連性はどうなのか

医療従事者ですから、当然言われたことを言われた通りやるっていう仕事ではなく、患者さんの状態をみて、どういう状況か判断することが求められますよね。

その中で関連性がありそうかなさそうかはきちんと伝えて差し上げる義務があります。

仮に関連性があったとしても、間接的なやつは、手続き上、取り扱い上は交通事故と因果関係で結ばないほうが無難でしょう。

極端な例ですが、首を痛めて、痛いために普段と違う歩き方してたから足が痛い、これは関連している!

ってなりませんよね?

なる人は小惑星探査機に括り付けられて宇宙観測の旅に出てからもう一度いらしてください。


医師にその旨連絡できる状況は整えているか

当たり前すぎて震えが止まりませんが、お医者さんは診断書を書く機械ではありません。

我々はサブですし、同じ日にどちらかしか行けないなら病院優先するのは圧倒的すぎる圧倒的です。つまり圧倒的です。

きちんと医師に報告はしていますか?

これが出来ていれば、医師のリアクション待ちとかいらないですよね。

では診断書を取ってきてください・・・に含まれる問題点

診断なんかいらないよ!という整骨院は論外

月に一回毛羽いいという整骨院は落第

診断書取ってきてください・・・この発言にも問題点が含まれていて、

https://twitter.com/Dr_Koala_/status/1192612633167331330?s=20

お医者さんのこういう反応になったりします。

病院に行ってもらう考え方としてはあっています、もちろん。

でも、この表現の問題点は何でしょうか?

「診断書をもらってくるように言われたから書いてくれ」

このくだりです。

これが事実かはわかりません(第三者フィルターを通した誤解の可能性もあります)。

診断書をもらってきてください

・医師を主としていない発言

・そもそも報告上げていない、連携が取れていない

ここ2点が問題です。

診断が必要ということが何故か理解していない

医師が主で整骨院がサブ、ここもわかっていない

という印象を与えてしまっています。

位が上とかしたとかの話はしていません、念のため。

「てにおはが違っていても、正論を言えばいい!」っていうことは、人の身体を預かる仕事、接する仕事をしている人間としては考えもしないはずなので、そもそもの意識の問題かと思われていることを認識しなければいけません。

まあ、環境認識のできていない正論は存在しないって習いましたけど。

まとめ

日本語はディテール大事にしないともめる

整骨院と病院なら病院がメイン、これは家訓だ忘れるな


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