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「ありし伏見の夢のうらみより後は、まどほにのみなり行くにつけても、ことはりながら、たえせぬ物おもひなるに、」(『問はず語り』岩波文庫p.142 )

心に沿わぬ共寝をした兼平に対し、返歌に添えて「いかなる世にもと思ひそめしものを」と書く『問はず語り』作者。
女性の心細さが悲しい。
自業自得の部分もあるとはいえ気の毒な境遇、そして何より女性には気の毒な時代だ。

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