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スライムじゃないよ、ロシアレンズだよ。Z50II

Nikon Z50IIの間違った使い方。JUPITER-12


新しいカメラを購入したら、最初に行う危険な儀式があります。

それはこのレンズ、JUPITER-12が装着できるかのチェックです。
とても危険であります。これだけ後玉が大きいレンズは珍しいのです。

Z59IIとJUPITER-12

JUPITER-12は旧ライカLマウントのロシア製のレンズです。
Lマウントだからアダプターで装着出来るのではないか、と思うのが普通でしょう。しかしこのレンズは違います。後玉がでかすぎるのです。
もちろんロシア製バルナックコピーや本家ライカのバルナックに装着出来ますが、M5など露出計がついたM型ライカやベッサシリーズもレンズがぶつかります。
フィルム時代、ロシアカメラブームの頃からこのレンズは大好きで愛用していました。ミラーレスのカメラの登場で、デジタルでJUPITER-12が使えると喜んだのですが、マイクロフォーサーズではシャッターのボックスにあたってしまい装着出来ませんでした。APS-CのSony NEXが出たときもドキドキして試しましたが、やはりシャッターのボックスがあったってしまい諦めてました。
装着できるカメラもいくつかありました。
リコーGXRのMマウントユニットです。
GXRのMマウントユニットには、レンズが使えるか、沈胴出来るかのチェッカーが付属していました。
LMリングをJUPITER-12に装着してチェッカーを被せるてはみ出していると使えないのですが、このレンズはちょっとだけはみ出しているのです。ちょっとです。
僕は誘惑には弱い方なのでGXRに装着してシャッターを切ってみました。
いけました。ちょっとはみ出たけど大丈夫だったのです。
それからフルサイズが出て、初代α7はだめだったかな。α7IIは使えました。
でもその頃はマイクロフォーサーズにハマっており、あまり使わないでおりました。
後にフルサイズのLUMIX‐S1を購入して試したらダメで、同じくシンLマウントのシグマfpもマウントの後ろにあるフィルターに当たってダメでした。シャッターレスカメラなので、なんの疑いも持たず装着出来ると思い込んでましたが。

その後ライカMモノクローム246では装着出来て頻繁に使うようになりました。
Z30を購入した時にダメ元で試してみると、なんと装着出来ました。さすがニコン。ライカもあまり使わなくなりz30を持ち歩くようになりました。
これより常用使用のレンズとなりました。

α7IIで撮影すると割と色乗りがさっぱりとしていて、コントラストも低いのですが、Zに装着すると、適度に彩度がUPされて、コントラストも高く描かれるので、地味めなレンズもシャキッとします。
僕の写真はほぼほぼモノクロでRAWから現像するので、仕上がり別の話ですが、ファインダーで見た時コントラストが高いとよく写りそうな気になってきます。


チェックの方法


もしJUPITER-12を買ってしまったなら、自分のカメラに装着出来るか疑ってください、Lマウントのアダプターをカメラに装着してからねじ込むと、内部に当たっている事に気づきづらく、後玉とカメラ内に傷を作ってしまうかもしれません。
試すにには、まずアダプターとレンズを装着して、レンズのピントリングを最短にして装着します。それから指先に集中して、ピンとリングを無限に向かってゆっくり回します。途中でトルクの変化が感じられた時・・・
アウトです。
ぶつかりました。リングを戻してレンズに傷がないか祈るだけです。
怖いのです。

今回のZ50IIでもこの儀式はドキドキしました。
各メーカー、マウントの内側って接点以外はあまり仕様が決まってないようで、同じメーカーでもモデルによって付く付かないがあるのは珍しくないのです。












奥のシルバー鏡胴はキリル文字1974年
列の真ん中が、キエフマウント(旧コンタックス)でキリル文字1958年
列の手前が、英語表記88年
右の寝ているのが、今回撮影に使ったレンズで英語表記1991年
一般にロシアレンズは古いほうが写りが良いと言われています。
多分昔のほうが、きちっと組み上げていたからだと想像出来ます。
Lマウントの3本のレンズは、コリメーターで無限遠を確認すると3本とも出ていませんでした。アダプターで使用する分は吸収されて大丈夫なレベルだけど、気になったので、ぴったりに調整してました。
このレンズは、手だけである程度分解出来ます。パワーグリップみたいな手袋つけて後ろ玉をひねるだけで外れます。前玉のユニットも手のひらを絞りリングのギザギザに手のひらを当てて回せば外れます。
アルミのワッシャーが入ってますが、この厚みが曲者です。
少し厚めに3Dプリンターでワッシャーをプリントしました。
締め込むと3Dプリントワッシャーは潰れるので、コリメーターで確認しながらピッタリまで締め込みました。

なんで同じレンズ4本も持ってるのでしょうか。
細胞分裂ですかね。

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