波間の夜に
あなたの色白の肌はキラキラ
ふと目が合って、すれちがいざまにあなたの存在を
言葉をかわさなくても
強く感じる
あなたが気になる
その輝きから目が離せない
私の気持ちはまっすぐにあなたに
一直線にあなたに
向いていて止められない ぶつかったとしても
朝日が窓辺に注ぐ
青い世界であなたに惹かれる
昼のまぶしい太陽がかげるまで
淡々と生きる 仕事を重ね
そんなパフォーマンスをする
夕闇のなか 人びとがそれぞれ
食べたり飲んだり話したり
そして始まる飛沫と体温のショー
壁に熱い想いのたけをぬりたくるような
あでやかなピンクのハート
I Love You
その夜 みなが帰り 静まり返った部屋のなか
ゆらゆらと幻想のなかでした
あなたの気配が私を揺り起こし
自分に向けられた好意を 愛情を
確かめようと近づく
ゆるりと だけどドキドキ
ふらりと だけど不安で
ひらひらと時折離れてしまう
でも魅力が強烈で 愛は中毒で
寄り添う
それに応えるようにあなたは
一層キラキラ輝き
私の身体の先端に ひらりと触れる
肌を重ねる
感覚がまひする
肌に感じるあなたの存在が私の世界になる
この甘美なひとときは
すべて私たちだけのためにあり
特別な夜にひとつになった
もうあなたしか考えられない
頭の中は
心の中は
あなたでいっぱい
苦しい
あなたの存在を呼吸する
愛しています
あなたに心も目も肌も
すべて奪われた
この世で一番かっこよい
あなたが一番
なによりも一番
何度も重ねたい愛の言葉
波間に揺られてきらびやかに
深夜が青くなっていく
***
子供たちがチョロチョロ動き回り、
私たちはあくせくと必死で子守した
だけどこの世は地獄のようで
一人ひとり 愛する我が子を
食べてしまった
遠くを見つめて今日も泳ぐしかなくなった
すべてをまた繰り返すまで