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プノンペンの暗い路地での出来事
カンボジアは過去にポルポトの虐殺を筆頭に、悲惨な内戦が続き、プノンペンで生きる人たちも壮絶な過去を経験している。
しかし、プノンペンは今まさに経済発展中で、街中いたるところで工事が行われ、どんどん様変わりしている。
そんなプノンペンに私は2013年から住んでいる。
2015年の話。プノンペン中心部から少し西の当時まだちょっと薄暗かった場所の、暗く狭い路地を入ったところのアパートに住んでいた。
その日は早く仕事が終わり、家に帰ってきたけど、とくにすることもないので、ビールでも買いがてら散歩でもしよううかと、普段あまりいかない方向にでかけた。
夜9時くらい。
路地を突き進んでいくと、
目の前に青白い顔が俯いて浮かんでる、ようにみえる。
やばいな、、女の顔っぽいな。。。
でも遠くてはっきりわからないので、そのまま歩いていく。
なんだろな、女かなやっぱり、と気にしながら、心臓ばくばくで歩いていると、
その顔がこっちを見て、目があった!
わあっ!って大きな声で叫んで、壁にぶつかった。
向こうもわあっ!叫んでる!
???
!!!
手にはスマホが。
あー、なるほど、スマホいじってたのね。
スマホの明かりで顔が浮かんで見えたんだ。
彼女曰く、この家に住んでて、彼氏にLineしてたんだといって、
目の前の古い家を指さした。
なーんだ、おばけかと思ったよー。
ははは・・・
彼女も、急に人がきたからびっくりしたよー。
ははは・・・
といって、別れた。
しばらく歩いて、適当な商店でビールを買うついでに、
彼女をおばけ扱いしちゃったからなんか買っていこうと思い、
スティング(カンボジア人女子に人気のエナジードリンク)を
買って、来た道を戻った。
また暗い路地に入って、彼女を探すけど、いない。
まあ、そうだよな、彼氏とLineしてただけだもんな。
と思って、歩いていると・・・
ん???
あれ??
さっき彼女が指差したところに家がない?
あれあれ?
さっき確かに古い家あったと思われるところには、
ゴミが散乱している空き地があるだけ。
あれ?あの家は?彼女は?
うーん・・・なんか怖くなって、急ぎ足で路地を抜けた。
今のところ、まだあれがなんだったのか、判明できていない。。
夜中のひとり歩きはやめようと心に誓った夜だった。