海外(カンボジア)ビジネスで大切な事は全てサーシャに教わった㉑サーシャの告白(完了)
「廃棄食品もらいにいったBeijing Bar であなたに再会していろいろ話をして、申し訳ないけど、はじめてムハンマドに興味をもったの。あなたは私がいままで出会った起業家、実業家とは違っていたわ。ショックだった。
まったくギラギラしていない。しかも日本という世界の中でも豊かな国からわざわざきて安い仕事を受けて貧乏な暮らしをしている。
しかし、まじめに仕事している。何が楽しいの?って思った。
おせっかいかも知れないけど、価格についてもっとこうしたらいいのにと思うことを口にしちゃった。そしたらあなたは素直に聴いた。
そして私の課題に対しても素直に考え、行動した」
・・・。
「シムサン電子シンガポールは、実は私が大学教員をしていたときに親しくしていたの。だから私がカンボジアで問題を起こしたことも、そのあとお金を返したことも知ってるわ。
実はそのシムサン電子に誘われてたの。まさにシンガポールの東南アジアのマーケティング担当として。
だからあのプロジェクトがあなたの口から出たときはびっくりした。
ちょうどお断りしたばかりだったから。やはり大きな組織ではなく、自分でやりたかった。あの悪い男とやっていたビジネスは、あんな結果になるまでは楽しかったから。
残念な結果に終わったけど、あの役員からのメールは本心よ。資金力が足りなかっただけ。その証拠にあなたの会社はあれからずいぶん成長した。
私はそれをみているだけで幸福感を勝手に感じてたの。私の存在でビジネスがうまくいき、幸せになれる人ができたって。
そして、私はコンサルタントとして活動しようと思った。そのタイミングで、あなたは、インターナショナルスクールの背伸び受注で失敗した。
そのときに私は、私の中のずるい部分を発見してしまったの。
孤児院にしても、あなたにしても所詮他人の土俵でわいわいやって、一喜一憂しているだけの無責任な存在だな、私って。このままコンサルタントとして活動していったら何かとんでもない過ちをおかしそうだって。
私もしっかりリスクをとって、実業をしていきたいと思った。
そして、あなたとビジネスをしたいと思った。
それならば、私も資金を出して、リスクをとろうと思った。
私はまずは50,000ドルの年俸をもらうといったわね。
それは私が本気だから。きちんと会社に貢献するわ。
それはあなたも同じ、しっかり稼いでしっかり報酬をとる。
私の理論とネットワーク、あなたの遂行力とマネジメント力で一緒に次のステージにいきましょう」
ようやく長いサーシャの話が終わった。
ぬるいビールで乾杯した。
というわけで、僕とサーシャは、サーシャのなにかわからない強い力によってビジネスパートナーとして歩んで行くことになった。
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