【詩】ふたり
「きょじん きょじん!」
いっしょにいって、いっしょにかえる
きんじょでもゆう名な
デコボココンビ
「先生にいいつけるよ!」
でも、ほんとはね
ふふふ
*
「よっ」
思春期に刺された私の顔は
ザラザラしてて
君に見せるわけにはいかないや
「うん」
あれ、いつの間に
私がボコで、君がデコになってたんだ
**
「あれ、なんか久しぶり」
砂利道を自転車で走っていたら
急に聞こえたあなたの声
じゃりじゃりと心を鳴らしながら
「あれ、久しぶり」
ああ、なんだか
ぽっかりあいた穴が埋まっていくような
***
「ただいま」
磨いても磨いてもすり減るだけで
ただ一緒にいれば良いのだと
再び気づくのに大きな回り道をした
「おかえり」
ほら、私たちの原石が
笑ってる
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