ゼルダと私。
1984年に、私は誕生して、
1986年に、ゼルダが誕生した。
この記事は作品のレビューではなく、その当時の自分の視点を踏まえての思い出語りの記事となります。わたしとゼルダの関わりです。
GB「夢をみる島」(1993年発売:ぼく9さい)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️
私にとって最初のゼルダは、友人から借りた「夢をみる島」でした。
ジャンプしながら草を刈ったり、回転斬りをしながら草を刈ったり、シャベルで穴掘ったり、動かすだけで楽しかった。主人公の名前にはもちろん「ぜるだ」と名付けました笑 最初のゼルダあるあるですよね。
当時は言葉が理解できず、どこに行けばいいか、何をすればいいか全然わかりませんでしたが、それでも楽しいと感じることができました。
これが、ゼルダとの最初の出会いです。(この作品にゼルダは出てきませんが…)
のちにGBカラーで「夢をみる島DX」が発売され、私は何度も何度もクリアすることになります笑
N64「時のオカリナ」(1998年発売:オレ14才)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️❤️❤️
僕を任天堂信者にさせた作品。人生が変わった作品。当時中学生。高橋くんに借りてプレイし、その後自分で購入した作品です。
「時オカ」の前に「マリオ64」を遊んでいた僕は「3DでRPGは無理だろうなー」と思っていました。3Dの世界は広くて楽しいけれど、それらのワールドは繋がっておらず、重厚な作品は難しいと思ってました。
しかしゼルダが裏返した。ストーリーもある。世界も繋がっている。あとカセットが重い(笑)。マリオ64ではなかった、世界観や物語に魅せられて、ゼルダにどっぷりはまりました。。たぶん5周くらいクリアした。
▲ 当時、シークが好きでした…かっこいい…!(当時、中学2年生)
ロクヨンドリーム(現・ニンドリ)というファン向け雑誌を購読して、開発者のインタビューや、任天堂広報の記事を何度も読む。Z注目の発明にも感動した。(感動したことっていつになっても忘れないもんですね)
ゲーム内のバグでさえ、遊びになってしまう世界で、この世界にはまだ知らない遊び方がある!と、目的もなくいろんなところを歩いたり、横っ飛びしたりしていました。
こうして私は、オカリナを首から下げる痛い中学生になる(吹けない)。
N64「ムジュラの仮面」(2000年発売:俺16才)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️
前作「時オカ」の衝撃が強すぎて、続編のハードルが上がりすぎてたせいで正直に向き合えなかった作品。ダンジョンの数の減少、登場しない大人リンク、3日後にゼロになってしまうアイテムたち…。
どうしても前作と比較してしまう16才のオレ。
どうしても3日間システムがめんどくさいと感じてしまう16才のオレ。
自らこの世界に飛び込もうとするも、「時オカ」を引きずってしまう自分がいました。(でも結局鬼神リンクを手に入れるくらいまではやった)
GC「風のタクト」(2002年発売:18才)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️
当時高校生の僕。かわいいものよりもカッコいいものを好む傾向にありました。「時オカ」「ムジュラ」ときて次世代ハードでの進化に期待していました。
次世代機ゲームキューブ発表時のソフトラインナップPVではこんな映像も公開されていました。僕は平原を走り駆け巡るカッコいいリンクに憧れを抱いていました。
しかし、ゲームキューブでのゼルダは「猫目リンク」という発表をみたとき、俄然としました…。こんなのもう「ゼルダの伝説」じゃないよ……(だけどちゃんとプレイはした)
いいなって思ったところもありました。風や爆弾の爆発の表現、海を使ったオープンワールドの表現、リンクたちの豊かな表情、GBA を使った協力プレイへの挑戦。
でも、僕がゼルダに求めていたものは「猫目リンク」ではなく、「カッコいいリンク」でした。
ラスボス・ガノン戦では、ゼルダとの共闘という激アツ展開に燃えましたが、やはり可愛い路線に納得できなかった反抗期の自分がいました。
GC「4つの剣+」(2004年発売:20歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️
2021 年の現在でも、最高のゼルダとしてたびたび人にオススメしています。本作は4人で協力するゼルダ。ゲームキューブとゲームボーイアドバンスをつなげて遊びます。人数分のGBAとケーブルが必要になります。これがとてもハードルが高い。頑張って集めてください。その先で素敵な友情体験が待っています。
▼ 2人プレイだとこう繋ぐ。
3つのモードがありますが、ここでは協力モードである「ハイラルアドベンチャー」について書かせていただきます。
4人で協力して、平原や洞窟、ダンジョンを攻略していくモードです。他のプレイヤーを投げて川を渡らせたり、大きな岩を2人で押したりしながら先に進んでいきます。
ここで、任天堂の意地の悪さが現れます。絶対に「仲間割れさせようとするステージ構成」です。協力必須な謎解きがあるのに、仲間割れを誘発するので、つい盛り上がってしまいます。「誰が弓矢打ったんだよ!」って…笑 協力プレイの皮を被った、対戦ゲームが本質です。
弓や爆弾などのアイテムは道中で手に入れられますが、1人ひとつしか持つことはできません。活躍する場面がそれぞれにあるのも特徴的です。弓や爆弾など遠距離や高火力なアイテムの取り合いになり、逆にカンテラなどはあまり取り合いになりません。ですが、その不平等さがこのゲームの面白いところだと思います。
プレイ環境を整えるのが大変な作品ですが、とても思い出に残る作品です。
Wii「トワイライトプリンセス」(2006年発売:22歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️
正直、めちゃくちゃ期待していたわりに、何か違う…と感じてしまった作品。なんというか、すごくちゃんとしてるゲームだなって印象。
まず、使用する場面が限られているアイテムが多いこと。
新しいアイテムが出てきます。スピナー、コピーロッド、ハンマー。すごく魅力的で、いろんなところで使ってみたいアイテムなのです。しかし、限定された場面でしか使用する事が出来ません。アイテムが増えることで、セットし直さなきゃいけない煩わしさも感じてしまいました。
そして、これは僕だけかもしれませんが「横っ飛び、バック宙で柵を飛び越えられないと」でした。時オカの頃は、横っ飛び、バック宙を使って近道をしたり、いけないところを行こうとしたりしました。正直このテクニックのせいで時オカではたくさんのバグが生まれました。いろんな場所に行くための手段として、すごく好きな技でした。トワプリでは、バグを発生させてしまう原因になることから、飛び越えることができなくなりました。バグがないことがゲームにとっては良いことかもしれません。しかし僕は、バグも含めた緩さをもった「時オカ」が好きだったのです。
のちに WiiU で HD 版を遊びました。評価がガラリと変わりました。一本道と言われる本作ですが、ただただ歩き回るだけで面白いゲームだと、ゼルダ本来の面白さを味わうことができました。
ゼルダは目的のために旅するゲームではなく、時間のあるときに目的を無視しながらプレイする作品だと感じられました。広いだけのハイラル平原だとおもっていた場所も、走ってるだけで楽しいと感じられました。
DS「夢幻の砂時計」(2007年発売:23歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️
風のタクト、トワプリときて、ちょっとゼルダ熱が冷めていた時に遊んだ作品。再びゼルダ熱を取り戻すことになりました。
DSの機能をフル活用。
地図にタッチペンでメモ、マイクを使う、2画面であることを使う。常にそれらの機能を使うわけではなく、「その機能の存在を忘れた頃に使わせてくる」というタイミングがちょうどいいのです。
ちょっとネタバレします。「自分で島のアウトラインを書き込みながらマップを作成する場面」では、伊能忠敬になった気分を味わいました。「DSの2画面を閉じる場面」では、こんな使い方見たことない!と思わせてくれました。
▲ 遊びがメインになっています。まさしくゲームそのものでした。
入手アイテムの様々な使い道。
よくレビューで「いつも同じダンジョンに行くことになる」と見かけます。しかし僕はこの工程が好きでした。新しいアイテムを持った状態で「同じダンジョン」に挑むわけですが、その度に新しいアイテムが活躍します。今まで苦労していた場面がショートカットできる。怯えていた敵に出会わず進むことができる。その発見が楽しかったです。僕にとっては「攻略しがいのあるダンジョン」でした。
ボス戦は、毎回新しいこと挑戦させられる。
毎回刺激にあふれていました。見えない敵に対して、敵視点を利用して戦うボスに、テンションが上がりました。見下ろし型のアクションゲームですが、この時ばかりはジャンルが3Dアクションに変わりました。
通信対戦もありましたが、あまり遊びませんでした。このゲームを熟知した人同士で本気で遊んでみたいです。
Wii「スカイウォードソード」(2011年発売:27歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️
トワプリの密度の低いハイラル平原の反省から生まれたと思われる本作。全てが謎解き。ダンジョンまでの道さえダンジョンです。僕にとってはそれがつらかった…。Wii リモコンで剣をふりふりするゼルダ。縦斬り、横斬り、突き。突き攻撃がでなくてイライラしてしまったり。
すでに社会人になっていた僕は家でゲームする時間をなかなかとることはできず、プレイする間隔が空いてしまいました。
すごくゼルダらしい作品なのですが、かなりめんどくさい作品になってしまったような気がしました。そういった理由から「クリアできずに初めて挫折してしまったゼルダ」でした。
数年後、「このままじゃイカン」という謎の使命が僕を再びこの世界に戻しました。
物語終盤、怒涛のストーリー展開に興奮し続けました。気がつけばこの世界の住人すべてが愛おしく感じてしまいました。(描いてたら久々にバドやテリーに会いたくなってきた…)
エンディングに行く頃には、テーマ曲「女神の詩」を聞くだけで涙が流れる身体になっていたことに気づきました。
すごくめんどくさいけど、忘れられない作品になるゼルダです。ぜひ遊んでみてください。
3DS「神々のトライフォース2」(2013年発売:29歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️
ゼルダは「一本道」と言われがちなシリーズです。そのアタリマエをぶっ壊そうとした挑戦作。どこからでも攻略できる構成… なのですが、あそんだ気持ちとしてはいつもと同じ印象でした。
この作品が良かったと思ったのは、リンクが「壁画」になって、行けないと思われる場所でも行けるところです。このおかげでマップの隅々まで探検したくなりました。
面白い作品でしたが、人に勧められるほどではないなという感想でした。
3DS「トライフォース三銃士」(2015年発売:31歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️
4つの剣+ で協力ゼルダがおもわぬ化学反応を示すことがわかりました。この作品も同様に期待してました。また「望まぬ争いが生まれるだろうと」…!4つの剣+ でも協力と見せかけた仲間割れプレイが面白かったので、今作も!と思っていたのですが、その方向性が違いました。
今作は、本当の協力プレイ。モンハンのように、強敵に力を合わせて戦うものでした。ゆえに、メンバーの誰かがミスしてしまうと、本当に空気が悪くなってしまうという、4つの剣+ とは性質の違う協力プレイでした…。
前作を期待していただけに、肩透かしをくらってしまた31歳の僕でした。
NSW「ブレスオブザワイルド」(2017年発売:33歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️
神ゲーです。「時のオカリナ」で感じた感動を超えました。人生で一番面白かった、マイベストゲームです。
ゼルダを知っている従来のファンも、ゼルダをやったことがないプレイヤーも満足させる、両立させてる作品です。この調整にどれだけ難航したことか… 未プレイの方はまずやってみてください!
(多くの方がレビューしているので、僕はこの作品との思い出を残します)
❤️ 2014年の情報。
発売3年前。当時は WiiU のソフトとして開発してました。僕のゼルダ愛がまだ不安定なこの頃。過度な期待はしないようにしていました。(今改めて見直してみると、ほとんど完成していますね。
❤️ 2015年の情報。
当時はこの年にリリースする予定だったようです。アイデアがどんどん湧いて出てきたみたいです。開発者・青沼さんのお言葉。
有言実行すごい。本当に究極のゼルダ。本当に待った価値のある作品だった。この発表にはいろんな意見もあったと予想しています。
確かこの頃の任天堂の株主総会では「さっさとゼルダ発売しろ」みたいなことを言われてたと思います。ずっと開発してるだけだと売り上げにならない。低迷していた頃でもありました。そういう立場の人を説得して、作品第一、ファン第一で考えてくださったと察します。もう一度いいます。本当に待った価値のある作品でした。
❤️ 2016年6月。1st トレーラー。
ロゴも雰囲気もすごく変わったなと。落ち着いた雰囲気が馴染めるかどうか不安で、まだ過度な期待はしないようにしていた。
❤️ 2016年10月。ゲームセンターDXにて。
僕はこの動画で、切った木が坂道を転がる様子を見て、この動画で「これはとてつもないゲームだ」と実感した。ネタバレを防ぐため、5分以上見ないことにした。
いつものゼルダならば、切った木や、動かせる箱は「決まった場所しか動かない」。なぜならば、それ以上動かせてしまうと、ゲームの進行上支障をきたすためだ。だがこれは違う。丸太がどんどん転がり落ちていく。
物理演算を利用したゼルダの面白さがこの時点で伝わった。
❤️ 2017年1月。3rd トレーラー。
Nintendo Switch のお披露目会会場で発表されたトレーラー。会社の昼休みにリアルタイムで視聴していた。見終わった後、僕は泣いていた。(執筆中に改めて視聴してもボロボロ涙がこぼれます)
これまで、落ち着いた雰囲気のトレーラーが多かった。冒険よりも、生活に重きを置いた作品なのかと思っていた。しかし、このトレーラーが印象を変えた。いろんな場所を冒険する。ゼルダがいる、ガノンがいる、リンクがいる。そして、ようやく聞けたゼルダの伝説メインテーマ。このトレーラーを最後に、僕は情報を遮断。2017年3月3日に神ゲーを没頭することとなる。
NSW「ティアーズオブザキングダム」(2023年発売:39歳)
当時のゼルダ愛:❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️
発売前、青沼さんが残した言葉。「ゼルダの伝説、完成しました!」の時の自信ありげな表情・言葉、焼き付いて忘れられない。あの「ブレワイ」の続編だよ。みんなの期待が高まってるんだよ。そんな中でのあの発言だもんな。
情報を遮断したブレワイの頃と比較して、公式からの情報を全て入れた状態で状態でティアキンに挑みました。
空島当初、「やっぱりブレワイの時点で完成されてたんだなぁ」なんて思ってた。ブレワイの時より刺激は少なかった。
しかしこの作品を深く遊ぶことで徐々に印象が変わっていく。特に重要だったのは「地底」と「ゼルダ」の存在。
「地底」は発売前にはない情報。舞台は「大地+空」と思っていたが、実際のフィールドの広さは2倍ではなく3倍だった。これを発売まで隠し通すゼルダの自信、すごい。
そして「ゼルダ」の存在、ストーリーについて。ブレワイを超えたと思える、というかストーリーに関してはスカイウォードソードを超えて面白いと感じた。いちばん「ゼルダ」の「伝説」を感じながら冒険できたよ。
タイトルロゴに現れていた龍。ブレワイを遊んだ僕からするとあれはフロドラかな、ネルドラかな。7年ぶりのハイラル、久しぶりだな、と思ってたがこれがミスリード。もう開発者の思うツボだった。
ストーリーを追うたび明かされるゼルダの想いと、龍の謎。プレイヤーに「まさか…」と思わせる情報の与え方。ずっと見守ってくれていたんだね。それに気づいた時、ゼルダの伝説を感じた。
最後のラストキャッチもすごくよかった。冒頭でゼルダの手をつかめなかったことを思い出し、目が涙でびちょびちょになりながら「今度は掴む!その手を掴む!!」とリンクに僕の想いを乗せて力強く掴んだ。
本当に、こんなカンペキな作品、残りの人生であと何度出会えるの…?本当に貴重な瞬間・経験を目の当たりにさせてくれて、スタッフの皆様、本当にありがとうです…
おわりに… 時代と年齢と作品と。
どんなゲームも、その時代と、自分の成長によって評価が変わります。ゼルダに向き合えた時期があったり、そうじゃない時期もありました。挫折した作品も、今プレイすると変わるかもしれません。
いろんな人とゼルダやゲームの話をしたいので、自分の思い出にフォーカス当てて書いてみました。よければあなたの思い出も聞かせてください!