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『俳句甲子園』

『俳句甲子園』
R6.8.16
俳句甲子園机の下の拳かな
         麦仙人
マイクが拾ふ俳句甲子園の焦り
         高橋寅次
俳句甲子園マイク目配せして渡す
         鈴白菜実
熱弁の助詞「を」の理由俳句甲子園
         岸来夢
俳句甲子園助詞の飛距離を測りをり
         音羽凛
俳句甲子園歴史揺るがす助詞一つ
         木ぼこやしき
俳句甲子園詩を整へるひとこきふ
         きのえのき
討論といふ研磨剤俳句甲子園
         せとみのこ
崖っぷち上等俳句甲子園
         うねめのぼたん
最強の装備はナカマ俳句甲子園
         千夏乃ありあり
俳句甲子園飛び跳ねる詩と心臓と
         綾竹あんどれ
俳句甲子園詩にずぶ濡れの心臓
         七瀬ゆきこ
俳句甲子園島の子に島の詩
         富山の露玉
俳句甲子園海はきれいなだけぢやない
         常幸龍BCAD
鳥はなぜ飛べるのだらう俳句甲子園
         藍創千悠子
俳句甲子園海は青くて詩は深い
         立ち漕ぎブランコじゅん
俳句甲子園雲しづやかにして太し
         押見げばげば
R6.8.23
俳句甲子園まろき下五の鼻濁音
         麦のパパ
俳句甲子園先鋒きよらなる息づかひ
         赤尾双葉
俳句甲子園次鋒の息は詩の重み
         樹海ソース
一音の飛沫や俳句甲子園
         京番茶さきこ
先輩は借りてきた猫俳句甲子園
         ボイス&フィンガー
俳句甲子園ほんたうは無口な友と
         浅海あさり
俳句甲子園ちりり充電電子辞書
         水須ぽっぽ
俳句甲子園祖母の句集を護符として
         かつたろー。
先鋒は歌人の血筋俳句甲子園
         丁鼻トゥエルブ
俳句甲子園詩は熱を帯び渦となる
         青井えのこ
俳句甲子園ゆっくり過る詩の尾鰭
         澤村DAZZA
詩を生んでやすらかな肺俳句甲子園
         伊藤映雪
俳句甲子園こころの弦の震へをり
         磐田小
俳句甲子園をのこののんどよう動く
         津島野イリス
俳句甲子園益荒男に泣く権利
         穂積天玲
からつぽの涙の在庫俳句甲子園
         巴里乃嬬
俳句甲子園果て夕星(ゆふづつ)の俳都かな
         竹田むべ
俳句甲子園終はりきしづかなる離陸
         いかちゃん
『天』
俳句甲子園言葉は走るものと知る
         宇都宮駿介

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