【INTJ-a】3周遅れで「コミュニケーション」をやっている話

前職の同期がインスタのストーリーにいいねしてくれたので、飲みに誘った。

前職で数年一緒に働いていた同期なので、いつもこれくらいのノリ

結果としてこのタイミングでは予定が合わず、11月に持ち越しとなった。

ふと、いつから私は「誘う側」なんだろうと思った。この子と遊ぶ時は基本的に私から声をかけているのだ。それに対して思うところがあるとかではまったくなく、私はたしか高校生くらいまでは「誘われ待ちの側」だったはずで、それがいつどのタイミングでジョブチェンジしたのか。気になって思い出してみた。ターニングポイントにひとっ飛びしたい人は目次から飛んでください。



コミュニケーションを知らない人生

保育園時代(〜5歳)

え、そこから?と思うが、割と記憶がしっかりしているので記載する。典型的な「内弁慶」で、家ではお喋りマシーンなのに保育園では引っ込み思案で、年長さんに毎日のようにからかわれて泣いていた記憶がある。友達と呼べる子も1人〜2人しかおらず、休日は専ら母親の同級生と、その子供たちと一緒に出かけることが多かった(私はその子達とは全然打ち解けられなかったという悲しい思い出付き笑)。
「〇〇ちゃんあ〜そぼ」が出来ず、友達のうちの一人が別の小学校に行ってしまうことが分かった時にはかなりショックを受けたのを覚えている。

小学生1〜2年

唯一の保育園からの友達が別のクラスになってしまい、スタートからつまずく。後ろの席の子がマイルドヤンキー家庭で、見事に目をつけられてパシリをさせられていた。小1で?と思うかもしれないが、相手には小6のお兄さんが居て大人びていたのだ。言われるがままだった。遊ぶ仲間には入れてもらえるものの、ヒエラルキーは一番下、みたいな。ここでもまだ誰かを遊びに誘うことは出来ないままだった。学童に入っていたのもあって見かけ上は孤立していなかった気がする(学童の中でもずっと本読んでるタイプだったけど)。

小学校3〜4年

学童を卒業して鍵っ子になり、いよいよ孤立……するかと思いきや、同じ習い事をしていた子と縁ができた。その子とは趣味もあったので同じクラブに入り、やっとまともな友達が出来る。更には、流石にこのままではマズいと思った父親(ENTP)から「嫌なことに嫌と言うための訓練」を施された。なんやねんと思うかもしれないが、小学校2年くらいまでの私には「嫌でも従って、家に帰ってから泣く」しか選択肢が無かった。おそらくINTPが獲得すべき言語スキルがまだ育っておらず、Fe劣等とSe劣等のせいでその場で何か反抗する術を持っていなかったのだ。そこにENTP父の言語化スキルが注入されたことで、私のコミュニケーションの選択肢に「口喧嘩」が追加された。これには功罪あったので、後述する。

小学校5〜6年

何が幸いするか分からないもので、小4の時に出来た友達はたまたま「コミュ力おばけ」タイプだった。小5の時に同じクラスになったのを皮切りに私も「そちら側」に含めてもらえるようになった。所謂「1軍」である。修学旅行のバスは最後尾だったし、運動会ではチアだったし、なんとなく私達のグループの意思決定がクラスに浸透していくアレです。私はと言えば当たり前に金魚のフンなので置いていかれないように必死で、でもSe劣等のせいかいつも「ノロマ」で、案の定グループ外の男子から軽いイジメにあっていた。え、可哀想じゃん私。でもまぁ口喧嘩のスキルは獲得していたのと、勉強面で無双していた(INTxあるある)ので、なんとかやっていた。

中学生

小学校の勉強が物足りなさすぎて、公立中に行ってしまったらずっと物足りないままなのか?というINTP的思考に加え、前述のイジメ経験により男子への嫌悪感を募らせていたため、中学は私立女子校へ入った。親、ありがとう。ただし、口喧嘩とペーパーテストがちょっと出来るようになっただけで、中身は幼稚園の時から一切成長していないため、なんとGW過ぎまで友達が出来なかった。その友達も、私から話しかけたわけではなく向こうから。本当に周りのお陰で生きてるな……。この頃もまだ誘う側にはなれなかった。たま〜に興味を持ってくれた同級生が遊びに誘ってくれるのだが、1回で終わるというか。そりゃそうだ、誘ってくれたにも関わらずこちらからは誘わなかったり、「誘ってくれて嬉しい」みたいな愛想を振りまけるタイプでもなかった。

高校生前半

この頃から某大規模MMOにハマる。ギルドに入って狩りをしていたが、やはり誘う側にはなれなかった。PT募集が立っている時におそるおそる入るのがやっと。高校生活でも、中学からの持ち上がりなので友達が続いているだけで、人間関係構築能力には一切の成長が見られなかった。「同じ部活」とか「委員会での職務として」みたいな、役割ででしか人と繋がれないタイプ。しかも更に手遅れだったのが、INTxとして生きていた私はそれが「ヤバい状態」だと気がついていなかった。必要な会話しかしてこなくてありがてぇ〜くらいの気持ち。同じ部活の子とはごくたまにプライベートでも遊んでいたが、この時も誘われる一方である。


あれ、なんかコミュニケーション始めた?人生

高校生後半★ターニングポイント

長々と自分語りをしたが、おそらくここが転換点。同人活動にハマったのだ。同じ部活の子と、合同誌を作ってイベントに出た。このとき明確に私は相手を「誘った」。一人じゃ怖かったけど、イベントには出たい。一人で知らない場所に行かなければいけない恐怖と、友人を誘うという未知の行為とを天秤にかけて、後者を取った。結局損得勘定であることはごもっともなのだが、私にとっては大きな進歩である。この時の友人とは今でも続いている。とてもありがたい友人の一人だ。ここまで書いて思い出した。ここだ、私の第1ターニングポイント。

大学時代★でも、、、。

じゃあこれ以降の私は「誘う側」なんですかという話になると、微妙に違う。高校生の時に出来たのは自分に明確なメリットがあり、誘わなかったら自分が損をすることも明確だったからだ。大学でサークルに入っても、後輩ができても、役職を持っても、私は誘われ待ちだった。というか、待っているという認識すら無かった。本当に、恥ずかしいかな、人と親しくなる方法が分からなかった。万が一誘われても、自分が誘った訳では無いからホストの意識もなく、もてなしの姿勢にも欠ける。「よく顔出してるヤツ」としては認識されていたが、大学を卒業したあとはすべての縁が切れた。当たり前である。「自分から行きたいって言うんだよ!もし向こうから誘ってもらったらお礼を言うんだよ!」と当時の私に教えてあげたい。切実に。なんでそんな簡単なことも知らなかったんだろう。興味がなかったのかもしれない。ていうかみんな誰に教わったの?そういう社交術。

新卒

なんとまだ誘われ待ちである。ここまで来たか。じゃあいつ誘えるようになるんだよって思いますよね。もう少しかかります。新卒って研修やらなんやらでこちらから働きかけなくても関係ができる。それに甘えて、ここでもまた私は待ちの姿勢だった。今でもこの時の同期と飲みに行く。でも、当時は私から声をかけることはなかった。

コロナ禍★第二のターニングポイント

すこし時間が飛ぶが、ここが第二のターニングポイント。コロナ禍の到来により、必殺奥義の「飲み会に絶対に居るヤツとして集団でなんとなく立ち位置を確保しておく」作戦が使えなくなった。となると、会社でいよいよコミュニケーション能力の欠如が誤魔化せなくなる。危機的状況を得意のNiでギンギンに感じ取った私は、遂にパラダイムシフトに至る。

「隣の人間のエミュレート」だ。自分の頭で考えて出来ないものは、他人のペルソナにやってもらおうという。天才か?……いやごめんなさい、おそらくはみんな幼稚園児くらいでこれに気が付きますよね。周囲の大人の振る舞いや上の兄姉やなんやかやで。私は気付けませんでした。SeFe劣等の二重縛りは強烈でした。加えて父親から受けたENTP的道徳教育はINTxの私と非常に相性が良く、壊滅的に合理的で批判的な社交性だとしても、親子間において何も不都合が起こらなかったのも問題でした(なお、母親との間には救いようの無い確執が生まれていた。それはまた別で)。そんなこんなで、集団の中で一番周りから好かれていそうな人を徹底的に観察して、受け答えから思考パターンを推測し、自分の中に学習させていったのです。自分の中にあるINTxの原液を薄めて、ミキサーを通して、人間として出力する訓練を繰り返す。それをするうちに、人と親しくなるためには「話しかける」「誘う」「遊びに行く」という過程が必要であることを知った。いやごめん、本当に知らなかったんだよね……今までみんな、遊びたいことがあるから遊びたいと思ってたんだよね……誰かと一緒にいたいから、遊ぶんだね……。。

そして、現在

隣の人のエミュレートを始めたからといって、それで私のコミュ力が上がったかといえばそうではない。Fe劣等なのは変わらなかったし、Fiも低いし、結局のところ働いているのはTeなのだ。コミュニケーションを他人という教科書から学び、自分が一番得をする形で周囲に表現する。入力と出力で二回の重たい処理を挟むせいか、SF型のリズムコミュニケーションは未だに苦手である。相手が何を意図しているのか読み取るまでに2往復を要する。でも、年々着々と進化していることだけは体感している。

人よりだいぶ遅いことは否めない。幼稚園児までに獲得すべきところをやっと学び始めている段階とすると、3周遅れくらいで「コミュニケーション」をやっている。正直辛い。


P.S.

下記の本買いました。別にアフィでもなんでもないです、純粋に学びが多かった。勉強と同じで、躓いたところから学び直さないと駄目なんですね。本当に、知らないことが多くて、他の人ってみんなこれを数十年やってきていたんだ、そら私浮くわ、と、涙ながらに読みました。

目指せ、成熟したINTx。FiとSi、伸ばしていこう。

ばいばい。

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