『坂東玉三郎×泉鏡花抄4作品』の話

どうも、私です。

今日は、「初めての泉鏡花作品が、エロすぎて頭を抱えた話」をします。


年齢制限を設けた方がいい←


お付き合い下さい。

姉「さて、妹よ」

私「はい」

姉「怒涛の『玉三郎×泉鏡花祭り』が始まるぞい」

私「…本当だ!」

以前触れたように、今年は泉鏡花没後150年と言うこともあって、この秋から怒涛の『坂東玉三郎×泉鏡花抄4作品』が上映。

『海神別荘』 10/20~11/2
『高野聖』  10/20~11/2
『天守物語』 11/3~11/16
『日本橋』  11/3~11/16

『海神別荘』が『サクラ大戦歌謡ショウ』の劇中劇として演じられているのを映像で見た以外に、鏡花作品に触れたことのない私は、楽しみであるのと同時に泉鏡花の世界観を理解できるかどうか少し不安だった。

今回見に行ったのは、『高野聖』と『天守物語』

中村獅童さんや市川海老蔵さん(現・市川團十郎白猿さん)との共演作だ。
そして、数少ない鑑賞回数で、私達姉妹はひとつ学んだことがある。


中村歌六さんが出ている作品は、確実に面白い(姉妹調べ)


姉「『高野聖』は歌六さんがいるから面白いぞ」

私「歌六さんがいるなら見たい」


ただ、物語や世界観を理解できるかは分からないけど←





  • ナビゲーターは、この方

玉三郎さん「初めて、泉鏡花先生の作品に触れたのは、10歳の頃でした」

姉、私「10歳!?」

そう言って、玉三郎さんは泉鏡花の世界観について語った。

玉三郎さん「『高野聖』だと、私が演じる女の視点で見るのか、獅童さんが演じる宗朝の視点で見るのか、歌六さんが演じる親仁の視点で見るのかで物語の感じ方は違うと思いますし、『天守物語』の富姫も女性であって男性的であるというような表現が為されていたりします。泉鏡花先生の作品は、表現が全て詩的なんです。舞台化する際も、相当悩みました。だから、理解するにはとても時間が掛かると思いますので、今回は『泉鏡花先生の作品を深く理解する為に作品を見に来た』というよりは、『泉鏡花先生の世界観を再現したパビリオンを見に来た』という心持ちでご覧になられた方がいいかもしれません。漠然とした感想やその時感じた感情を持ち帰ってもらって、そこから興味が湧いたなら、泉鏡花先生の本を手に取ってもらって、理解を深めてもらえれば十分だと思います」

姉「パビリオン」

私「え、万博?←」


※ここからは、『泉鏡花パビリオン』についての感想となります。
いつも以上に漠然とした感想になるかと思いますが、それでもよかったらご覧下さい。



『高野聖』


  • 総評


エロい。
とにかく、エロい。

そして、その妖しさが怖い。


女(坂東玉三郎さん)の妖しくも美しい佇まい。
宗朝(中村獅童さん)の一貫した信仰心。
親仁(中村歌六さん)が明かす衝撃の事実。


高野聖』で描かれる世界観は、独特で妖艶で怖かった。


特に印象に残っているのは、女と宗朝が湯浴みをする場面で、

姉「くぅーーーーー!!!!!エロいっっっっっ!!!!!」

私「何で、年齢制限ないの!!!!!」

と私達2人は、頭を抱えた。

そこからの展開は、衝撃の連続で親仁の告白を聞く頃には、放心状態になっていた。

でも、全体的な表現は玉三郎さんの言葉通り、詩的で、1度で理解するには時間を要するな、と思った。


なので、エロいとしか言いようがない←



ただ、


あの時、宗朝が信仰心を捨てていたらどうなっていただろう。


と考えると、背筋がゾッとしたのも事実だ。



『天守物語』


  • 総評


妖しくも美しく、そして、残酷。


というのが、印象に残った。


富姫(坂東玉三郎さん)と亀姫(中村勘太郎さん(現・中村勘九郎さん))の美しさと無邪気さ。
その無邪気さに隠れた、残酷さ。
図書之助(市川海老蔵さん(現・市川團十郎白猿さん))の凛々しさと人間らしさ。


天守物語』は、人間ならざる者と人間の幻想的な物語だった。



富姫が、人間の衣服を楽しそうに身に着けたり。
遊びに来た亀姫と毬で無邪気に遊んだり。
かと思うと、亀姫が富姫への手土産に、富姫が住む白鷺城の城主の兄弟の首を刎ねて持って来たのを2人でキャッキャと喜んだり(!?)。

迷い込んできた図書之助を富姫が気に入るも、図書之助には人間としての未練が垣間見えたり。

姉「首持ってきてもらって、キャッキャすな!!!!!」

私「お姉ちゃん、お土産に首どうぞ(スッ」

姉「わーい、ありがとう♡」

姉、私「なるかwwwwwwwwwww」


『高野聖』と同様に、独特な世界観で描かれる本作。
相当の読解力、咀嚼、理解がなければ、作品と世界観への理解は出来ないな、と『高野聖』以上に痛感した作品だった。


ていうか、10歳でこの世界観に触れた玉三郎さん、凄いな。



終演後。
姉は、『高野聖』が収録された本を買った。
ページを捲りながら、姉は感心した、といった表情で言った。

姉「よく、玉三郎さんは舞台化できたな」

私「そうかい?」

姉「私もそれなりに本を読んできたし、泉鏡花も初めてじゃないけどさ、」


表現が独特すぎて、ついていけそうにないや。笑

あーあ。笑




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ひやむぎ
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