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#今週の一曲一枚

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2019年6月から、InstagramとTwitterで始めた週一回の感想文。 シングルリリースの「一曲」やアルバム「一枚」、はたまたミュージックビデオまで。形式にこだわらず好き…
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2024年7月の記事一覧

#今週の一曲一枚 長谷川白紙 - 魔法学校 (2024)

私は長谷川白紙の音楽を、間違いなくポップ音楽だと思っている。だが、長谷川白紙の音楽はきっとポップ音楽以外にもいろんな音楽などから影響を受けている。でもアカデミックすぎる感じはしなくて、やはりポップなのだ。 先行でリリースされていたが、“口の花火”は本当にカッコいい。「ドンドンタタタ」という冒頭のリズムが面白い。リズム自体は単純だけど、色々な音がして楽しい。 長谷川白紙と言えば元気一杯な曲が多いイメージを勝手に持っていたが、しっとりとした曲も最高だ。“禁物”や“外”はとても

#今週の一曲一枚 Perfume - Future Pop (2018)

リリース当時、まだPerfumeはストリーミングサービスを解禁していなかった。 リリース前に”Let Me Know”の宣伝用(短い)ミュージックビデオが出て、「この曲を最後まで聴きたい!」と思って、そのためにCDを買いに行った。買いに行った店や、もらった特典までまだしっかり覚えているが、もう6年近く経っていることに驚く。 今も”Let Me Know”以外にも大好きな曲がたくさんある。もう何回聴いたか分からないが、お気に入りのアルバムになった。 今特に好きなのは、”S

#今週の一曲一枚 Sunsat / Picture book - Single (2024)

単純に綺麗な音楽でとても好き。すてき。 ヴォーカルは何トラック重ねているのだろうか?ヴァイオリンなどのストリングス群やコーラスの重なりと、ギターにかかるリヴァーブが奥行きを感じさせる。 歌が始まるところは、けっこうシンプルであまり響かせないような処理にもなっていると思う。ギターの間奏とはけっこうギャップがあると思うが、間奏から歌に戻っても聴いている側を驚かせると言うよりは、すっと繋がっていく。 いつもながら打楽器(ドラムス)が気になる。シンプルで聴きやすい。シンバルの音

#今週の一曲一枚 龝吉 敏子 / 黄色い長い道/秋吉敏子リサイタル (1994)

"木更津甚句"が好き。タイトルだけじゃなくて、メロディーが和風。甚句は民謡の形式のひとつらしい。最初はいかにもジャズ、といった風に始まるが、イントロの最後の方で日本風のメロディーが出てくる。ピアノ以外は普通のジャズ、と言う感じだけれど、やっぱりピアノだけで日本風だ。ジャズらしいブラシでのドラム演奏が、草履で歩く感じもしてメロディーに合っている。あと、中盤の「ぽこんぽこん」といったようなドラムの音色が、日本のお囃子で使う太鼓のようだ。 他は、和音をじゃーんと聴かせてくれるよう

#今週の一曲一枚 青葉市子 / “Windswept Adan” Concert at Bunkamura Orchard Hall (Live) -2021

最初、ライヴ音源とは信じられなかった。ライヴ盤思って、その気持ちで構えて聴き始めたら、全然そうは聞こえないから驚いた。音響は確かにそうだし、拍手でその雰囲気に引き込まれるけれど、やっぱり私が想像するものとは違う。会場の熱気とか言うよりは、「作られた音楽」を聴いている気がする。これを会場で聴いていたら、どんなにびっくらこいたろうか。 そもそも、録音したものをあまりいじらず組み合わせる、なんてこともあるのだから、コンサート会場のライヴ演奏と録音スタジオでの演奏なんて大して変わら