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今、子ども達の生活の中にメヘンディがあること

デザインを学んでいた大学生の時にインドで出会った伝統的な草木染めボディアート『メヘンディ』の奥深い魅力に惚れ込み、帰国する時に材料をごっそり持ち帰ってきて研究を始めて、ついには大学の卒業製作作品もメヘンディで貫いてから18年。


描かれる緻密なデザインやヘナという植物の色素と人間の皮膚が合わさって起きる『色の化学変化』、どれだけ緻密に描いても最後にはキレイに消えちゃうところ、メヘンディの魅力を挙げたらキリがないけれど、

私がメヘンディに惚れ込んだ大きなポイントは、デザインを施す過程で描く側、描かれる側に優しい温度感のコミュニケーションを生み出す力があるアートだというところ。

一方的じゃないのがすごく良い。



触れながら皮膚に描くアートだから、お互いの体温や息づかいの交流がはじまる。

目の前で描かれるアートを軸に、言葉や想いの交流がはじまる。

ヘナという草のペーストを皮膚に乗せて描く草木染めのアートだから、染まるまでに時間がかかる。

その間描かれる側も描く側も、ヘナの香りに包まれながら言葉を交わしたりする。

出来上がった後、デザインが消えるまでの日々もまた、そのデザインについての新しいコミュニケーションが生まれる。

消えた後もまた、コミュニケーションが生まれる。

メヘンディがそんなアートだからこそ私はずっとメヘンディアーティストとしても活動を続けてきたのだけど、今はインドにいる子ども達の生活の中に当たり前に『メヘンディ』があって、子ども達がそれぞれ自分でメヘンディを身近に感じているのが、とても嬉しい。

あみまは時々メヘンディを描いて練習しているし、

アリーシャはインドのお姉ちゃんたちにメヘンディを描いてもらうのを楽しんでいるし、アイマンはヘナで遊んでる。

日本では私が時々子ども達にメヘンディを描いてきたけど、そんな時間をまたインドでも思い出してくれたりするのかな。

メヘンディでめぐるインドと日本の交流も優しくて大好き。

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カーン江夏未花
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