極彩色の排気ガス、灰色の街並み、忙しなく急ぐ雑踏の中に、熱烈な血潮流るる君よ、革命の旗を高く掲げよ。打ち砕かれた若者達の理想、血塗れの夢、アンニュイな惰眠に曉鍾を乱打せよ。ピカソの絵に100億円の価値があるなら、君の歌には全世界の国家予算よりなお価値がある。100兆円なんか要らない。君の言葉が聴きたい。全世界の富も、大帝国も、ノーベル賞も要らない。君の理想に突き進む革命児の姿を焼き付けたい。一体、未聞の真の富は油田や鉱山から産まれると思うのか。富は人間の精神と力が産むんだ。油田だって掘ろうと最初に思った人がいなけりゃ、何の意味もないじゃないか。人間がやろうとすれば、太陽系の外にだって莫大な鉱脈を見つけられるんだ。米もカップ麺も尽きて、電気もガスも止まって、四畳半のアパートで君は震えているのか。悪いが俺は君に食糧や金は恵んでやれない。我々は、魚を恵んでくれる人より魚の獲り方を教えてくれる人、そして魚を獲ろうと思わせてくれる人をこそ探すべきなんだ。人間を鎖で繋いで奴隷と為す者は、例え総理大臣であれキリストであれ、その頭を拳銃でぶち抜いてやる。人間を解放する人なら、狭い田圃を耕すお百姓さんでもトイレ清掃員でも、全て投げ打って付いて行く。俺は◼️と信仰の為に斬首され流刑にされた。全人類と全宇宙の罪を背負っても、俺は幸せだと思っている。何度生まれ変わっても、理想の為なら俺の命なんて何回でもくれてやる。石ころを黄金に造り変えるよりも価値がある事だ。見ろよ。見果てぬ夢の先に熱狂する民衆を。聴け。怒濤のような人々の歓呼を。常勝不敗の砦を精神に築いた数百万の人々。その列に連なり、最前線で蜂の巣になって激烈に死んでいきたい。そして、そして君に報いたい。偉大な君。英雄であれ。革命児であれ。闘士であれ。闘争の旗を高らかに掲げよ。
written by 業 from 色狂(iRoKichiGai)