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「平造夫妻」8 お役目編 「仮面の忍者赤影」青影・陽炎の両親のお話 R18 1161文字
闇に消えるように去った百道と三平を見送る頭領飛影、四七、九侖、一茶、焚き火の側の門番のたち吉
「然し、これらの事をしたのは何名でしょう?そして、今何処に」気配の消えた二人のすぐ様に、聞く一茶
「分かる事は一人ではないし、仲間がいるとしても、そう多くはないだろうと言う事と、雑木林を抜けてはいないと言う事だ。後、今何処にいるのだろうと言う疑問」質問を繰り返す一茶に、頭領飛影は頭の中でぐるりと御殿内を見回し言う
「本当に何処であろうな。殿達の寝室か、近くにおるやも知れん」
「百道殿が見て回られたのです。見過ごすはずはないでしょう」と一茶
「移動しつつ、かわしておるのだろう。が、百道が見て回ったのだ可能性は低いな」と言ったものの玄流斎達でないなら、百道以上に長けた者となると思っていた
妖の術に、長けている玄流斎達
四七は百道、三平が去った後、九侖の場所に縁側に迄行っていた。頭領と一茶、二人の話に九侖と一緒に顔を向けていた
飛影は、横にいた一茶の前に出て歩いていく
その飛影は、頭巾の上から口元に指一本立てる
庭のほぼ中央で焚き火の側で立ってる門番のたち吉も、縁側に立つ九侖の持つ松明、頭領の少し前にいる地翔の松明、頭領の持つ松明一直線に並ぶ橙に明るく揺らめく炎で、暗闇のように暗くとも広間の奥は見え、覗くように見たくなる殿御一家の凄惨な光景に駆け寄って見たい気持ちをはやる気持ちを、忍びの長の圧する雰囲気に萎縮し緊張から唾をごくりと飲み、頭領が指を一本立てるのも気にならないでいた
たち吉の場所からは見えなくとも四七、九侖、地翔には暗くとも頭領の横に動く目の動きが見えていたであろう。ここからは、口を挟むなと
天上裏では、静のあらあらの顔
平蔵の喋り過ぎたかの、笑い顔
「この御殿内から抜けてない可能性は高いが、他に何か仕掛けていてもおかしくもない」と頭領飛影
「殿に『我らも警護の術を幾つか邸内に致しましょう』と言っておりましたしね、玄流斎は」と一茶
「移動しつつ、かわしておるのだろう。妖の術か、百道以上に長けた者達か」玄流斎達以外と考えても、百道が見過ごす奴らかと思うと思う頭領飛影は、一茶に振り返り言う
「昼間ならいざ知らず、場所は教えて貰ってますが、我らに伝えてない場所もありそうですね」と一茶
「『守り札位にはなりましょう』と言っていたが、実際はもっと違うだろう。我らも引っかかかりそうだ」自分で言って、これには飛影も痛し痒しと思っていた
我らが、妖術にかかる可能性が高い
飛影も九侖、四七は、焚き火の炎に照らし出される御殿全体が、源流斎の妖術をかぶっているような気がしてならないように思う
門番の立ち吉も一緒に御伝に顔を向け、広間に松明の火がなくなった事で、雨戸や障子の開いた広間を暗い闇の穴のように思えていた
続く→
「平造夫妻」9 お役目編