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イラストと色と、1割の「好き」

月末のあれやこれやで、あっという間に週末。そして、明日から10月!
下半期からの新しいプロジェクトなどが続々と始まり、
怒涛の年末への流れ〜・・・に乗る前に、
ちょっと一息。雑談させてください。

今日は、よくご質問いただく、イラストと色使いについて。

「絵を描くのは好きなのですが、色使いが苦手で。」

というご相談、多いです。

結論から言うと、
「何色を選ぶか」ではなく「どのトーンで描くか(塗るか)」
を意識していただけると、
そのデザイナーさんのイラスト採用率、グッとアップします。

色についての良記事は、noteにもたくさんありますし、
いずれAIが色を塗ってくれる時代も来ると思うので、
トーン(色調)についての詳細は書きませんが。

感覚的に色を選ぶのは苦手という方でも、
トーンについて学ぶことで、
いくつかのルール(選び方の道筋の「型」)を覚えてしまえば、
論理的に配色ができて、その色を選んだ理由も、
他者(クライアントさんなど)への説明も容易になります。

で、色の「トーン」が、イラストの雰囲気や第一印象に
強く作用する事は言うまでもありませんが、
色の効力を一気にかき消す作用があるのが・・・

目鼻立ちのバランス問題

人物のイラストについてですが(ある意味ペットなど動物も)
絵の上手い下手とか、デッサン力があるかないかとかよりも
見る側の好き嫌いにダイレクトに響いているのは、
案外。

目の大きさと口の大きさなどのバランス。

もちろん、個人差や趣味嗜好によりますが、
例えば日本人は、口周りの表情よりも、
目が笑っているかに注視する傾向があるらしく。

・・・なんか、わかりますよね。
口角は意識して上げることもできるけど、目は嘘をつかない的な感覚。

なので、目が大きくて、口は小さい、女性像というのが、少女漫画に代表されるように、多くの人に受け入れられる。
ただ、目が大きくて、口が小さくて、胸がめっちゃでかいとなると・・・
好ましくない印象を持つ人が増えてきます。

そして、目が小さくはなく、胸がめっちゃでかいとしても、
口が大きいと、好ましくない印象を持つ人がかなり減ります。

人間て面白いですよね^^
てなわけで、イラストの高感度アップには、色使いのトーン、
そして、目鼻立ちのバランスがポイント、と言う雑談でした。

「イラスト」といえば・・・
採用担当チームでよく話題になるのが、

ウェブデザイナーのポートフォリオに、イラスト作品が多い件。

WEBデザインの実績がまだ少ないからといった事情もあると思うのですが、
「(本当はイラストレーターになりたいけれど)WEBデザインもできます」
という求職者とはよく出会います。

気持ちはわかります。
ただ、嘘でもいいから(笑)

「ウェブデザインやりたいです、イラストも描けます!」
っていう表情のポートフォリオにしていただいた方が、
採用されやすいので、おすすめです。。

実際、イラストレーターとして食べていける人の数には限りがある。
「才能」とか「運」とかの話は置いておいて、
資本主義の経済システムにおいて
イラストの費用対効果を無限大、とは言えないから。
どうしたって限りある席の椅子取りゲームにもなる。
それはまぁ何の仕事でもそうですよね。

そしてこのシステムの中でも、
イラストレーターとして成功している人たちと、
ウェブデザイナーとして成功している人たちとでは、
当然、異なることに初期投資をし、時間の使い方が異なります。

自分がありたいクリエイターとして、
日々、何に時間とお金を使っているか。

そこを間違うと、不機嫌な毎日を送ることになりますよね。

もちろん金額の問題じゃないのだけれど、
「だって、お金が〜」
と言う気持ちもすごくわかります。
私も超・貧乏学生だったので。

最近は減ったけれど、職場に一定数いたのよね、、
「自分は本当はこんなものをデザインするようなクリエイターじゃない」
って、不機嫌そうにしているWEBデザイナーさん。
実力はあっても、そのタイプってメンターに向かないから、
自身の成長が止まっちゃうっていうリスクもあるよね。。
と、人の振り見て〜で、
自分は機嫌よく仕事するのをモットーとしています。

ん?私のモットーは置いておいて。

線画は無理だけど、色を塗るのは好きです!
という方も多いので(大人向けの素敵な塗り絵の書籍も多いですよね)

線画が得意な絵師さんと、塗り絵が得意な塗り師(?)さんが
組んだら、傑作が生まれるかもしれない。
江戸時代の浮世絵みたいに。

前述の通り、AIが色選びから何から出来ちゃう時代ですが、
だからこそ、人間臭い・・・ちょっと塗りがはみ出てるとか、
線が、うにゃってしてるとか、完璧じゃないもの。
出来ない子ほど可愛いって言うか、
何だか見ていると、顔も、お財布の紐も、ほぐれちゃう〜というの。
あると思うのです。

イラストレーター1本でやっていくとなれば、前述の通り、話は別ですし、
イラストの自動生成も可能になってきているので、
商用イラストの単価はさらに下がる見込みですが。

好きなイラストでちょっと副収入がある人というのは
これから増えそうです。
めっちゃ絵が上手いとかじゃなくても、
あなたなりの「味」を選んでくれる人が
皆無である可能性はかなり低いです。
ビジュアルの好みの多様性は、絶賛、拡大・膨張しているから。

働く時間のまずは1割を、好きを仕事にする。

というのから始めるのも、おすすめです。

収入を意識して、他人目線で、ものを作るのではなく、
好きに描いて、コーヒー代だけでも収入が得られる。
・・・そんなことだけでも、気持ちが楽になったりして、
本業の方も、何だか良い方向に変化していくってこと、
あるんですよ。

「自己満ですが手作りアイテムのショップ始めました^^」
とか連絡をくれたデザイナーさんが、
その後すぐに望み通りのデザイン会社に転職できたとか。

思い出すと、きりがないくらいです。(良かった良かった)

1割の「好き」「隙(すき)」、空きスペースを作るって大事よね。
(クリエイターが常時10割充填だと、ろくなことない、笑)

・・・

読んでくださって、ありがとうございました。
10月から新体制でとか、新しいプロジェクトが始まるとかで、
忙しくなる方も多いと思いますが、
季節の変わり目なので、体調にはお気をつけください。



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