鎮静と抑圧

落ち着こう落ち着こうと必死でもがいていたら落ち着けた。かわりに抑圧感を感じるようになった。なんてナンセンスで窮屈なんだ。伸びをしてみる。節々が痛い。特に何もしていないが何もしていないからなのか身体が既にボロボロだ。水を飲む。東京都の水道水はそこそこ美味しい。タバコに火を点ける。ここには誰もいない。約3分間の沈黙。やりはしないが手首を切りたい衝動に駆られる。深く吸い込んだせいか少し気持ち悪くなった。外は雨が降ったり止んだりしている。缶コーヒーを買いに行ったときと焼きそばを買いに行ったときは曇っていた。なんだかんだでもう夜だ。気温は昼と比べて2℃下がった。精神疾患の抑制のための薬なら夕方に既に飲んだ。やることがない。虚無感が襲う。最近絵を描くのが趣味になった。昼間も描いていた。頭の中で何かが弾ける音がする。もちろん幻聴だろう。しかしリアルだ。落ち着いた代わりに付着した抑圧感のせいでまた落ち着かなくなってきていることに気がついた。もう一度タバコに火を点ける。突然ケセラセラの意味についてやルサンチマンの意味についてや脳が勝手に考察し始める。僕はそれを止める。なんの意味もないからだ。もっと突き詰めて言ってしまえば僕そのものに意味なんてそもそも無い。それは誰にでもは当て嵌まらないロジックのはずだ。また虚無感が襲う。ふと焼きそば美味しかったなと思った。生きているって何なのだろうね。僕には永遠にわかりそうにない。詩的な思考は嫌いだけど詩的な思考は病みつきになるのかもしれない。ダダイズムが効いている思考だ。正直疲れたしもっと明るい思考がしたいがきっと僕には無理だろう。無理なことの大半は挑戦自体が無駄なんだ。無駄なことは嫌いなんだ。無駄は嫌だ。頭の中でバチバチと静電気のようなものが駆け巡るのを感じる。無限ループしそうな鎮静と抑圧はきっと数秒後も明日も明後日も続いていくのだろう。吐き気がしてきた。そろそろ頭を休めよう。………どうやって??【完】

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