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大切な本㊱「ナンシー関大全」

その辛辣さがたまらない

20代はじめ、東京は中野区に住んでいたころ。お金もないから読む本はもっぱら地域の図書館で調達していたけれど、地域柄もあるのかサブカル系の蔵書も充実してて、色んな種類の雑誌をつまみ食いして読めるのは本当にありがたかった。ファッションやコスメのページはすっとばし(笑)コラムや対談記事を読むのが好きだったのだけど、消しゴム版画の添えられたナンシー関さんの批評コラムはいつ読んでも切れ味鋭くまっとうで、すぐに彼女の虜になった。2002年に39歳で亡くなられているから、実際にリアルタイムで読んだのはわずかな期間だったんだな。

連載コラムをまとめた本、取り寄せられるものはすべて読んだと思うのだけど、去年東京で会った同い年の友人がマツコ・デラックスらとの鼎談をおさめた雑誌を貸してくれて感動✨いつ、どこでの発言もぶれてないし、忖度なしでズバッと斬る彼女の威勢がたまらない。今の「ヘルジャパン(@アルテイシアさん)」にこそ彼女のような批評家がいてほしい。

いとうせいこうさん、故小田嶋隆さんらも彼女について語ってるけど、敢えて現代版ナンシー関はと聞かれたら武田砂鉄さんかな。私も彼らを真似して、わだかまりごとにはねちねちとこだわり続けます。

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