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NVC つなぐ手帳のコラム公開!-前半編-


つなぐ手帳とは?

NVC(非暴力コミュニケーション)を7年以上学び、実践してきた私(江頭桜子)と、どり(畑中みどり)が、その哲学をベースに作った手帳です。予定表としての側面もありつつ、自己理解や自己共感のプロセスが進むワークや、コラムを含んでいるため、ワークブックや日記としてもお使いいただけます。

NVCについて初めての方は こちら
つなぐ手帳2021についてはこちら→ https://tsunagu-diary.mystrikingly.com/


つなぐ手帳 カレンダーの様々な使い方

つなぐ手帳には、マンスリーとウィークリーカレンダーを用意しています。
マンスリーカレンダーを開くと、右ページは白紙となっており、毎月大事にしたいテーマを書いたり、振り返りをするために使うこともできます。


ウィークリーカレンダーは、毎日の日記として活用することもできるようなデザインで作りました。「今日感謝していること」などを日々書き留めたり、「運動や食事の内容を記録する」という目的でもお使いいただけます。こちらのページも右側は白紙となっているので、週のタスクを書いたり、日々の気づきを書くこともできるかもしれません。

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つなぐ手帳2021で用意した「毎月のテーマ」

1月:お祝いと嘆き
2月:感情って何だろう
3月:「ニーズ」に触れる
4月:「良い」と「悪い」を超えた先に
5月:観察と解釈の識別
6月:感謝を表現する
7月:命の振動を思い出す
8月:世界の幸せは私の幸せから
9月:内側にスペースを作る
10月:近いほどに難しい!
11月:私とあなたの間にあるもの
12月:夢の続きを生きる

つなぐ手帳に含まれている感情 / ニーズ表

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以下は、つなぐ手帳2020に掲載していたコラム全文です。
是非読み物としてお楽しみいただき、興味があれば
バージョンアップした今年のつなぐ手帳もご覧ください*
反響があれば、後半のコラムも公開しようと思います。

「つなぐ手帳2021」 https://tsunagu-diary.mystrikingly.com/


つなぐ手帳2020に掲載しているコラム(リメンバリング)

【1月】   感情ってなんだろう?

「わくわく」「いらいら」「どきどき」「もやもや」など、私たちのなかにはたくさんの感情・感覚があります。毎日どんな瞬間でも、こころの中で「なにか」を感じて生きているもの。

時々、何か嫌なことがあった時に、「これはあなたのせいだ!」って誰かのせいにしたり、「私が悪いんだ」って落ち込んでしまったりすることがあるかもしれません。でも、そうやって自分や誰かを責める代わりに、自分がどんな気持ちなのかに目を向けてみると、違う世界が見えてきます。

怒りや悲しみも含めて、どの感情も「今自分が何を必要としているのか」
(それをニーズと呼んでいます!)というものを教えてくれる大事なサイン。

例えばあなたが、彼に投げかけられた言葉でいらいらしている時、「思いやり」や「配慮」を求めていたのかもしれない。もしくは、あなたが職場の先輩との関係性にもやもやしているとき、「信頼」や「つながり」が必要なのかもしれない。 そして、あなたが今とてもハッピーでウキウキしたした気持ちでいるとしたら、あなたにとって大切な何かが今、満たされているということ!

感情はそうやって、私たちが何を必要としているのかを教えてくれているのです。そして、何かが満たされているとき、私たちは「ポジティブ」な感情としてそのお知らせをうけとって、何かが満たされていないとき、私たちは「ネガティブ」な感情としてそのお知らせを受け取る。ただそれだけのシンプルなしくみだとしたら、世界はどう見えるのでしょう?

<ワーク>
⑴ 心が動いた出来事を1つ書きましょう。(最近モヤモヤしたことなど)
⑵ その時の感情を、「感情リスト」をみて、いくつか選んでみましょう。
⑶ その感情の奥にあった満たされた/満たしたかったニーズは何ですか?「ニーズリスト」をみていくつか書き出してみましょう。
⑷ 選んだニーズの中で特に強いニーズ3つに絞り、そのニーズが自分の中にあることを静かに感じてみましょう。


【2月】   〜しなきゃを見つめてみる

日本では「迷惑をかけないように生きなさい」と教えられ、他の国では「お前は人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい」と教えられる。という話を聞いたことがありますか?日本にいる時は「常識」や「空気読んで感じる文化」の中で、息を潜めて生きている私は、海外に行くと、こんなにも人は自由なのか、自由であっていいのかといつも衝撃を受けます。そしてその自由さが、人間らしくて愛おしいなあとよく思っています。

 「〜しなきゃ」といっている時は、例えば心の声を縛りつけて、頭の指示で何かの義務や責任を果たそうとしたり、禁止しようとしている状況でしょうか。ではその時、体や心がどんな感覚かに目を向けてみるとどうですか?私の場合はキュッと固く緊張し、思いやりや優しさが遠のいていきます。心の声が置いてけぼりになっている悲しさや寂しさ、同時に怖さを感じたりもします。「これをしなきゃ、きっと信頼されなくなる」とか「仕事を失ってしまう」など恐れのストレスは、自分の思考力や気力をも奪っていってしまう感じ。 

だから「〜しなきゃ」と思うことは全部やめよう!なんて、話をしたい訳ではありません。それをすることによって、自分が守りたいことが大事にできているのも事実。でももしかしたら、その大事なもの、例えば安全や安心、信頼などを大事にするための、他の方法だってあるかもしれません。もしくは、「これが自分にとって心底大事だから、それを守るために必死に頑張っているんだったのか」と気づけたら、「〜しなきゃ」と言うよりも、「私は、これを選びたいのだ」と言う感覚に変容するもしれません。どんな感情や行動の奥にも、ただ必死に「大事に守りたいものがあるんだ」って叫んでいる愛があることを信じてみると、どんな世界が見えるでしょうか?

<ワーク>
⑴「〜しなきゃ」と思っていることをあげてみましょう。
⑵ その中で向き合いたいものを1つ選びます。その行為をすることによって、犠牲になっている / 満たされていないニーズは何でしょうか?(複数)
⑶ 反対に、その行為によって満たされているニーズは何ですか?(複数)
<ワークを終えて>
「しなきゃいけない」と思っている、その行動によって、犠牲になっているものがあること。その一方で守りたいものを大事にできているのだと気づいた時、どんな感じがするでしょうか?私たちが実は、その時自分にできる精一杯の力を尽くして、自分の「大事なもの」を守ろうとしていることを思うと、どんなことを感じるでしょうか?

【3月】   一日3分、静かな時間を

「静かな時間」って、実は1日の中で思っているよりも少ないものです。朝起きたら支度をして、会社や学校に向かい、友達や同僚に会って、日々のおしごとやお勉強をして。その中で、ただ静かに目をつむったり、自分の呼吸を意識したりという時間って、実は自然にはやってこないもの。

でも、「静かな時間」は豊かです。「静かな時間」は大切なことをたくさん教えてくれます。ただ目を閉じて座ってみる。寝転んでみる。そして自分が吸う息を辿ってみて、吐く息を辿ってみる。ゆっくりゆっくり。その時間の中で、今のあなたの身体の状態や、心の状態がやっと、みえてきます。

私たちは、情報の多い社会の中で、外を見渡せば沢山の刺激に出会えます。真新しいイベントも、楽しいゲームも、キラキラしたファッションも、友達とのおしゃべりの時間も、とってもすてきなこと。だけど、あなたは「自分との時間」を1日の中でどれだけ大切にしているのでしょうか?

自分自身とただ共に過ごす、とっても贅沢な時間を、1日たった3分間でいいから、毎日の中にデザインしてみましょう。それは「たった1人で寂しい」という孤独ではなく、「何があってもなくても大丈夫」という安心感を、きっと日常に与えてくれるはずです。

<ワーク>
今週は毎日3分、目をつむって、静かに自分の息や体に意識を向けることを実践してみましょう。1週間続けてみると、何か変化があるでしょうか。この経験から何かの気づきを体験しますか?

【4月】   どんなタネに水をあげる?

プラムビレッジというお寺でお坊さんからある話を聞きました。

《私たちの意識の奥深くに、理解、喜び、慈しみなどの「愛の種」が、そして疑い、絶望、怒りなどの「苦しみの種」が埋まっています。人を殺しあうような漫画を読んだり、不健康にするようなものを食べること、過去の苦しい気持ちをずっと頭の中で繰り返すことなどは「苦しみの種」に水をやって育てているようなもの。でも私たちは、どの種に水をあげるかを選択することができるのです。》という話でした。

「自分はどうせ大事な存在ではない」と考える癖がついている人は、世界がそのように見えるもので、そう見え続ければそう信じる力が増していきます。その思考に水をやって育んでいるようなものかもしれません。

「ただありのままで、私たちには価値があり、すでに許され、愛されているのだ」と信じたい私は、そのメガネで世界を捉えようと日々手を尽くしてその信念に水をやり、確信を育もうと挑戦しています。

あなたはどんな信念を持っているでしょうか?その信念があなたの現実や世界をつくっているとしたら、その信念はこれからも水をあげて育みたいものでしょうか?そんな意識の冒険に今月は出かけてみたいと思います。

<ワーク>
⑴ あなたが育んでいきたい信念はどんなものですか?
⑵ あなたを、あなたらしくしない習慣はなんですか?
⑶ どんな習慣を取り入れたら、あなたの人生はより充実するでしょうか?

【5月】    今あるものに気づき、感謝する

学校や会社では常に目標を高くたてて、そこに向かって努力する文化があります。一つの目標を達成しても次の目標がすぐやってきて、「もっともっと」という気持ちに駆り立てられることが、私にはよくありました。

そんな風に未来のために行動することや、はたまた過去を振り返ることに慣れすぎて、一番大事な「今」を感じることを忘れないように、自分のために立ち止まってみましょう。今ここにないものを見つけることばかり得意になって、今ここにあるもののありがたみを忘れていけば、充実感や幸せをいつ感じられるでしょうか。

未来を見据えて頑張ることで得られる成長や学びなどもあるけれど、一呼吸ついて今ここにあるものに気づくことで、溢れてくる感謝やお祝いも大事な心の栄養だと思うのです。

いつも近くにいて、私を支えてくれる人に「ありがとう」というのは少し照れ臭いもの。わざわざ言わなくてもわかってるでしょ、と思ったりもするでしょう。

もしかしたら、今感謝をしようとなんて思えない、なんて人もいるかもしれません。それでも、ただあなた自身のために「ありがとう」と言ってみてほしいのです。

<感謝の瞑想>

まずは楽な姿勢になって、微笑み、ゆっくり呼吸しましょう。
頭から下に向かって自分の身体をゆっくり触って
頭や目、肩、お腹、足などを感じます。

生まれてから今まで、一度も休むことなく、文句も言わず
動き続けてきてくれた心臓や、全ての臓器に「ありがとう」と伝えます。
 今この瞬間呼吸ができること。毎日ご飯を食べられること。
そんな当たり前だと思っていることに気づき、感謝します。

私の体をつくっている食べ物、その食べ物を育んでいる大地や、
動物や植物、太陽、地球にも「ありがとう」と伝えてみます。

家族や周りにいる人の顔を想像してみましょう。
もしかしたら彼らと、いろんな苦楽を共にしてきたかもしれません。
様々な気持ちが湧いてきたら、それに気づき、脇に置きます。
「彼らからどんなギフトを受け取ってきただろうか」
と問うとどんな感じがしますか?


最後に、この時間を作ってくれた自分に
「ありがとう」と言って終わりにしたいと思います。
「ありがとう」と心から言えないこともあったかもしれません。
その自分の素直さにも「ありがとう」と言って終わりにしましょう


【6月】   良いと悪いを超えた先に

私たちは、「誰が良くて誰が悪いのか」「何が正しくて何が間違っているのか」と、善悪や、正しさ・間違いといったふたつの選択を問われることに慣れてしまっています。白か黒かを問われた時に、「グレーがいい!」と答えたくなってしまうのは私だけでしょうか(笑)

 そして「良いか悪いか」「正しいか間違いか」を誰かや何かに対して判断することだけでなく、時には自分自身に対して「私は悪い」とか「私が正しい」とか感じてしまうこともあるかと思います。それを感じることが悪いわけではないのだけど、もしも、「この世界に何が良くて、何が間違っているかを決める人なんていない」と自分自身に投げかけてみたら、一体どんな感じがしますか?

正しいとか、間違い、とか感じているとき、そこに聞こえているのは一体誰の声なのだろう。そして、その声は本当に絶対的な声なのか?をぜひ投げかけてみてほしいのです。
ときどき、善悪で判断しそうな時に思い出す、大好きな詩があります。

間違った行ないと正しい行ないを超えたところに野原が広がっています。そこで逢いましょう。 (ジャラール・ウッディーン・ルーミー)

 あなたが、自分に対して、もしくは誰かに対して、「良い」「悪い」を感じていることは何ですか?今月はそんな自分の中にある、ふたつの声に耳を傾けてみて。

<ワーク>
⑴ 「これはいいこと(行動)」と思っていることを1つあげましょう。
  その行動によって、満たされるニーズはどんなものがあるでしょう?
 (例:ボランティア→サポート、思いやり、希望、大切にされること)

⑵ 「これはよくないこと(行動)」と思っていることを1つあげましょう。
  その行動によって、満たされないニーズはどんなものがありますか?
  (例:戦争→心身の安全、信頼、自由、秩序、平和、美しさ)

⑶ 上記のニーズが、自分にとってどれだけ大事なものか感じてみましょう



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ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
これらの文章を読んで感じたこと、ワークをして気づいたことなどがあれば、ぜひコメントやメッセージでお聞かせいただけたら嬉しいです。
もしも興味が湧いた方がいらしたら、ぜひお気軽につなぐ手帳2021を手に取っていただければ嬉しいです!(NVCが初めての人の入門講座つきプラン、共にワークをするコミュニティプランなども用意しています。)

「つなぐ手帳2021」 https://tsunagu-diary.mystrikingly.com/

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