A greatest journey in my life
ラビンドラナート・タゴールが辞世の句として遺した、「私の見てきたものは、誰にも及ばないであろう」という言葉が大好きだ。原文に当たっていないが「見てきた」とはつまり自身で感じたことも包容していると考えると、死ぬ時に自分が獲得できた知見を内省的に誇れるような生き方をしたいと思う。
1年以上前に準備を始めた留学が今日から始まる。半年の間母国から離別して知り合いが一人もいない地に行くわけだから、当然不安や心配事はある。友達、生活、授業、食べ物…でもそんなのは些細なことで、一番危惧すべきは無為な半年になることだと思う。チャンスはそうそう何度も来ないわけで、機会を逸しないよう、迅速に行動したい。 実際、今はそういった心配事の何百倍も大きな期待と興奮を抱えているからなんとでもできる気がする。
帰国したら今にも増して沢山の面倒事が転がっているのは目に見えている。面倒であり、同時に極めて重要なことが。少し遠い所から諸般についてゆっくりと考え直す時間に充てられたらと思う。逃避という意識は軽薄で、むしろ決断を急ぐ必要のない熟慮の時間にしたい。この点で、ポーランドでの生活目標とは対照的なのかもしれない。
この2週間、札幌・青森・関東で皆さんの忙しい合間を縫って沢山の人が会ってくれた。会えない人も応援してくれた。これだけ強力な仲間がいれば、ポーランドのみならずその先の日本でも絶対に大丈夫だろうと日々感慨にふけっていた。
もうすぐ北京発ワルシャワ行き737便に搭乗する。書き始めた時に''Largest''にしていたタイトルを、''Greatest''に変えたところで機内モードにしようと思う。
2023/09/25
北京首都国際空港の薄暗い出発ロビーにて
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