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ムッカモカ、バターをつくる


ムッカモカのシリーズ2番目に紹介するのは、わたしが最初にイタリア雑貨店アニマータで見つけた絵本、『ムッカモカ、バターをつくる』です。


小さなペーパーバックの絵本が、コロナ禍で遠くに行けないわたしたちに、新しい風を運んできてくれました。思わず夕飯の席で、夫に1ページずつ読んで翻訳を披露したくらいです。

さて、ムッカモカ、バターをつくるの巻、はじまりはじまり。

いいお天気の日です。
牝牛のモカは、お散歩をします。


モカは牧場(まきば)でへんてこなものを見つけます。
こんな風に組み立てられたものを見たことがありません。
「ザンゴラよ」、みつばちのアントネラが言います。

蝶のフルビアがやってきます。
フルビアは言います、「ザンゴラはバターを作るのに役立つよ、そしてバターはミルクからできるの」。
モカは思います、「バターの作り方を習いたいな」。


モカはザンゴラをもって、長距離バスに乗ります。
モカは、バター学校に行くのです。
モカは思います、「新しことを習うのって、すてき!」


モカは、バター学校に着きます。
「こんにちは。バターの作り方を習いたいです」、とモカは言います。
先生は言います、「ようこそ、モカ」。


先生は生徒たちに言います、「バターはミルクからできます」。
モカは聞きます、「わたしのミルクが欲しいですか?」
みんな、ほしい!と言います。
モカのミルクは、おいしくっていい匂いがします。


バターを作るためには、ミルクからできるクリームが必要です。
ミルクをおいておかなくてはいけません。
しばらくしたら、クリームは自然に表面に浮かびあがってきます。
モカは言います、「ちっとも骨の折れる仕事じゃない」。
「見ててごらんなさい」、先生は笑います。


生徒たちは、ザンゴラにクリームを注ぎます。
ザンゴラには、いろんな形のがあります。
「さ~あ、バターを作りましょう」、モカは満足です。


先生は生徒たちに言います、
「ハンドルを回して!
攪拌棒を動かして!
休まないで!」
クリームをかき混ぜるのは、めんどうで骨の折れる仕事です!


モカのクリームは、とうとうバターになりました。
モカのバターは、とってもおいしいです。
先生は、モカに卒業証書を渡します。


モカは先生に挨拶して、故郷の谷に戻ります。
モカはすぐにバターを作り始めます。
風はモカを手伝って、ザンゴラのハンドルを回してくれます。


モカはバターをいろんな動物の形にします。
みんな、バターを買いに来ます。
モカのバターは、おいしくって、それにかっこいい!


おしまい。




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