トゥルソワ選手4Lz成功おめでとうございます
フィギュアスケートの女子ジュニアグランプリシリーズ第7戦で、ロシアのアレクサンドラ・トゥルソワ選手が女子選手として初めて4回転ルッツ(4Lz)を成功。結果は圧勝で、ジュニアグランプリファイナルへの出場を決めた。
4Lzは男子でも成功者が少ない大技。すごいとしか言いようがない。最近のロシアの若い選手は一体どうなっているのか説明していただきたい。そのくらい躍進を遂げているロシアだが、なかでも彼女は飛び抜けている。既に宇宙人との呼び声もあるとか。
4Lzだけではないトゥルソワ選手の凄さ
4Lzの基礎点は今季のルール改正により2.1点減少(13.6→11.5)しており、得点的な旨味は目減りしている。実際、トゥルソワ選手は4Lzに劣らぬ得点源を持っている。
それが後半に跳ぶ3Lz+3Loと3Lz+1Eu+3Sのコンビネーションジャンプだ。跳べるだけでもすごいのに、体力的にキツい後半に組み込めて、かつ出来栄え(GOE)も素晴らしい。それでいてスピンやステップも高評価なのだからスキがない。
つまり、彼女は4回転ジャンプ以外の部分でも紛れもないトップ選手だ。
女子に4回転時代はやって来るのか
やって来るかどうかはわからないが、基礎点の減少により可能性が下がったのは確かだ。さらに言えば、やって来てほしいとは思わない。跳べるのはすごいが、跳べて当たり前になったら酷だし、体への負担が心配だ。
ジャンプ以外にも見所がたくさんあるので、見る側としてもトータルパッケージを意識しておきたい。例えば、SPクライマックスのクリムキンイーグルからそのままスピンに入っていくところは彼女のバランス感覚の良さを感じられて好きだ。
高得点を目指すアプローチはひとつではない。それが面白いところであり、フィギュアを一時的なマイブームで終わらせなかった理由でもある。
☆追記(2019/1/6)
①本記事を書いた時点で、ロシアのシェルバコワ選手が国内大会で4Lzを成功させていた。私はそれを知らずに書いており、お恥ずかしい限り。
②本記事では4回転だけでなく、後半のエグいコンビネーションジャンプに言及している。これがトゥルソワ選手の後の安定した成績(JGPF:2位、ロシア選手権:2位)を支えているという考えは今でも変わっていない。
③本記事では女子4回転時代の到来に対して、健康面から若干の懸念を示している。この点に関しては、今でも具体的な意見を持てないでいる。ただ見届けていきたいと思っている。
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